わ、私だって！【音速のソニック】 (ページ3)

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2話ページ3

「・・・。つまり、妹様はその美貌のせいで面倒なことにならないようにと、

表から姿を消されていたということですね？」

「美貌...わよく分かりませんが、大方そんな感じです」

「ジェノス。よく分かってるじゃないか」

「さ、サイ兄(さいにい)！？」

先生の妹であられるAさんは、先生の言いつけで回りの目がないところへ逃げていたのだとか。

先生自身にも、妹様の居場所が分からないようにしていた事からすると...。

「いったい、今まで何処にいたのですか？何故、現在は出てこられているんですか？」

「私は今まで、海中にいました。

でも、とある理由でそこにはいられなくなり他の場所を探しました。

そして、いくつかの場所を行き来したのですが...」

妹様はなにやら落ち込まれた様子。普通ならここで海中にいたことを問い詰めるべきなのだが...。

そうもしてられないだろう。妹様がこんなに落ち込まれているのだからな。

「...場所が見つからなかったのですか？」

「は、はい...。なので、サイ兄の元へ来たのですが...」

「俺がハゲてて、弟子がいるこの現状を理解できてない。そういうことか？A」

「う、うん」

・・・たしかに、久々に兄である先生の元へ来たのに、

俺のような赤の他人がいては妹様も混乱されるでしょう。

「もうし遅れました。サイタマ先生の弟子をさせていただいている、ジェノスといいます。

以後よろしくお願いします、妹様」

深々と頭を下げ、妹様をみる。

「よ、よろしくお願いします。ジェノスさん。あ、あの、私の事はAで構いませんよ？

私まだ高校生ですし、ね？敬語もいりませんよ」

「し、しかし...」
「ジェノス、Aがこう言ってるんだ。聞いてやれ」

先生がそこまで言うのでしたら。

「では、名前だけ失礼致します。Aさん」

「・・・まぁ、いいかな？」

やれやれというような笑顔で、まとめた妹さm...Aさん。

その時のAさんは、やはり先生の妹であると、そう思えた。