【明治東亰恋伽】孤独姫は泡沫に…【菱田春草】

38話ー寝るー ページ39

八雲「Aさんを、連れてきました!!」

芽衣「ちょっと、無理矢理は流石に!!」

『私、今すぐ帰りたいんですけど。帰って……?!』


私は、誰かに押し倒された。
そして、身動きがとれない。
一体だれが、こんな真似を……?!


芽衣「春草さん?!ちょっと!!離してあげて下さい!!」


まさか、菱田さんが押し倒して来るなんて?!
酔っているせい?!


春草「君を帰らせないよ。君に、拒否権は無い。」

『ちょっと！それは、無いですよ!!私の自由ですし!!』

春草「……。」


そして、菱田さんは急に倒れてきた。


『え……。寝てる……。』


ちょっと、それはないですわー。
私の上で寝るのやめて欲しいんですけど。


『芽衣ちゃん、ヘルプ。』


……、あれ、反応がない。
まさかの、まさか。
酒呑んだ人、全員寝てる説。
私が自力で菱田さんを退かすと、確かに皆寝てる。
何故、このタイミングで寝る？


『まぁ、いいや。帰ろ。』


寝てるんだったら、楽に帰れるからいいや。
すると、声がした。


藤田「何故寝てるのだ。」

『藤田さん……。一斉に皆寝ましたよ。』

藤田「はぁ……。ここは、宿では無いんだぞ。」

『じゃ、私帰るんで。芽衣ちゃんは連れて行きますけれど、あとの人は任せました。』


そういって、歩き出そうとすると、「ﾍﾌﾞｼｯ!!」私が倒れた音が響いた。


藤田「大丈夫か?!」

『何……?』


私の裾を菱田さんの手が引っ張っている。


藤田「どうやら、菱田にはお前が必要らしいな。」


は？何かあっさり、言ったけどん私……ここで泊まれと。


藤田「全員、今日は特別に泊めてやろう。娘もゆっくりしろ。」


多分、ゆっくり出来ないですね。はい。
このまま、寝るの辛い。

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