【明治東亰恋伽】孤独姫は泡沫に…【菱田春草】 (ページ38)

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37話ー帰りたいんですけどーページ38

私が連れ混まれた場所は、藤田の部屋だろうか。

藤田「そこに、座れ。」

『はい……。』

何ですか、取り調べでも始めるんですかね。

藤田「随分乱暴に扱うな。」

『え？』

私の裾に引っ掛かった枝を器用に取って行く。

『あ、ありがとうございます……。』

藤田「まだだ、布が切れている。」

『!!い、家に帰ったらやりますんでいいです!!』

藤田「……。凄い警戒してるが、自分が何かしたか?」

『そういう訳じゃないですけど……!!』

何この人、いい人なの？
それとも、怖い人なのか。
って、勝手に縫い始めてるし!!
明治にきてから、調子が狂う。

藤田「出来たぞ。」

『ありがとうございます。じゃ、私は帰りますので。』

藤田「……、そういう訳にはいかなそうだぞ。」

『え？』

何か凄い足音が聴こえるような……。

「よう！目覚めたか!」

『なっ。』

まさかの、川上さんが入ってくるとは……。
そして、何かえっと、そうだ小泉さんだ!!
何でここに……。

八雲「Aサーンも、一杯どうですかー!?」

音二郎「せっかくいるんだから、呑もうぜ!」

は？は？私が酒を呑めるとでも???

芽衣「Aちゃんは、呑まない方がいいかなー?」

『芽衣ちゃんも、呑まされたんですか。』

芽衣「少しだけ……。」

『それは、それは。でも、私帰りたいんですけど。』

芽衣「だそうですよ！Aちゃんだって……。って、あれ……。」

どういう事だ、無理矢理連れてかれているけれども、やはり力には流石にかてない。