【明治東亰恋伽】孤独姫は泡沫に…【菱田春草】 (ページ14)

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13話ー彼が謎すぎるーページ14

春草「ただいま、帰りました。」

芽衣「あー！姫ちゃん、心配したんだよっ!!」

別に、私の事なんてほっとけばいいのに。

『ごめんなさい……。』

春草「君、反省してる?」

『うっさい！お前、いちいち一言多いんだよっ!!』

強調しながら、早口で言ったので、息切れしてしまった。

春草「!!……。」

『……。』

そのまま、沈黙のまま、私は自分の部屋へ戻っていった。

自分の部屋に戻ると、ベットに飛び込んだ。
枕をポコポコ叩く。

『むーっ……。』

ほっぺたが膨らむ。
何かが悔しい。
私の、あの技も効かないし、何なんだよ……。

いつの間にか、私は寝ていた。
そして、朝がきた。

『ふわぁ……。』

微妙に、眠い。
私が大きくあくびをしていると、よそ見をしていて、人とぶつかった。

『す、すみま……、げっ。』

菱田春草だ。
というか、そんな事言っている場合じゃない。
私、倒れかけているんだった……。
ゆっくり流れていた時が元に戻ったかのように、勢いよく、倒れそうになったが、私の腰に手が添えられ、支えられた。

春草「ごめん、大丈夫?」

『……!!!』

こいつのおかげで、危機回避。

『い、いつか、借りは返す!!!』

春草「え……。」

私の性格が出てしまった。
今だに、心臓がドキドキしている。
何でだ……。

春草「意地っ張り……?」

『意地っ張りじゃない!!』

私は、聞こえたので一応返しといた。
その後の事は、聞こえなかった。

春草「そういう所が、意地っ張りなんだよ。」