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第33話【宮嶋 明人】 ページ34

三河の家は直ぐに分かった。三階建ての一軒家で、モダンな外観に人目を避けるように作られている高い塀。どこか鬱を感じさせる佇まい。
新築が建ち並ぶ住宅街で一際目立つその家は真っ先に目に映った。表札を確認したが三河の家で間違いない。

さすがは芸能関係の人間というだけあってかなり儲けているらしい。


三河宏、二十八歳。独身。
芸能人に疎い俺でも三河という男は知っている。確か、一年前に毎週視聴率が三十%を上回る大ヒットドラマの主演を務めていた。一時期は毎日何かしらの番組で顔を見るほどの売れっ子だったが今は全く姿を見せない。
解雇、と知り納得した。

「三河さーん。お届け物でーす」


取り敢えず存在の有無を確認するためにインターホンを鳴らして宅配便を装ったが一向に人の出る気配はない。耳をすませてみたが物音もしない。
居留守か、もしくは本当に不在なのか。



新しい職を見付け仕事に行っている可能性も否めないが貯金があるだろうしそう直ぐには就かないだろう。
何より、表向きだが横領という理由で解雇された三河を易々と受け入れる会社もないはずだ。


……裏金を通報、か。
裏金の存在を知っていたということは西本と協力関係にあったのだろうか。
偶然知り只の正義感故の通報とは考えがたい。それならば解雇だけでは済まないだろう。

三河はその気になればいつでも告発出来る。
内部告発を恐れた西本なら自らの地位と財産を保つために口封じに殺人くらいやりそうだが、それをしないということは西本の方にも三河は警察には行かないという確信があったのだろう。やはり裏金に三河も関わっていたと考えるのが妥当だ。
だとすると、何故通報などしようとしたのか。世間に知られて困るのは三河だって同じであるはずだ。
あまりに理不尽な要求、少量の分け前、脅しなどの不満が募った結果なのか。
あるいは良心の呵責に耐えかねての行動だったのだろうか。

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作品ジャンル:ミステリー, オリジナル作品
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マリー(プロフ) - 望月薫さん» アイラ探偵事務所の創立年数と7です! (2016年9月14日 23時) (レス) id: d04a2a0312 (このIDを非表示/違反報告)
望月薫(プロフ) - 参加遅れてすみませんでした。パス今さらかもですがお願いします。 (2016年9月14日 23時) (レス) id: fb12865259 (このIDを非表示/違反報告)
マリー(プロフ) - 終わりました〜続編作ってきます! (2016年8月30日 10時) (レス) id: 9b8004e58c (このIDを非表示/違反報告)
マリー(プロフ) - 更新してきやす! (2016年8月30日 8時) (レス) id: 9b8004e58c (このIDを非表示/違反報告)
マリー(プロフ) - …ごめんなさい…ムリでした… (2016年8月30日 5時) (レス) id: 9b8004e58c (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:マリー x他2人 | 作者ホームページ:この作品の作者は画面の目の前の君!君だよ!  
作成日時:2016年8月19日 17時

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