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オペ室に入ると、二宮は手術台に手を置き、感慨深げに辺りを見回していた。
「もうオペをすることもないんだな…」
囁くように二宮がつぶやいた。
「潤くん、写真撮ってくれる？俺、オペ室での写真ってあんまりないのよ」
手術着姿の二宮を写真に収めた。
「よし！もうオペ室とはお別れだ。最後に執刀したのが幼なじみのオペだなんて、なんともドラマチックじゃない？」
精一杯強がる二宮の声が震えていた。
気づかないフリをして、松本は二宮と共にオペ室を出た。
この先の未来にも、必ず奇跡は待ってる
そう信じて、松本は二宮の手を取り、雅紀の病室へと向かった。
部屋に戻り、一連の処置が終わった。
「今回は緊急手術で身体への負担が大きかったので体力回復のため、心肺機能が改善するまで、雅紀さんにはお薬で眠って頂こうと思っています。よろしいでしょうか」
風間が智に尋ねる。
「……はい…」
智の返事を聞くと、山田がすぐに鎮静剤の点滴を風間に渡した。
眠る雅紀を見つめる智に、櫻井が声を掛けた。
「ん？智くん、何か気になる？」
「あ…いや…雅紀、大丈夫かなって…」
雅紀はきっと、手術が終わったらすぐ目を覚ませるって思ってたはず…
それなのに、何も知らないうちに鎮静剤を入れられて不安になってしまわないかと智は心配になった。
「大野さん、気になることがあったら僕らにも遠慮なく仰って下さい」
山田は智を椅子に座らせ、横にしゃがんだ。
智は、雅紀が眠るのを怖がっていたことを伝えた。
「今、鎮静かけたら、雅紀は何も分からないから…大丈夫…なんですかね…」
そう呟く智に、櫻井はあえて何も言わず風間の言葉を待った。
風間は電子カルテを見て、頷きながら言った。
「そうですね。ニノにも聞いてみますけど、30分くらいは起きても大丈夫だと思います。雅紀さんが起きてから、鎮静剤入れるようにしますね」
その言葉を聞いた櫻井は、風間になら雅紀を任せられると安心した。
松本と二宮が部屋に来た。
これまでの話を聞いた二宮は、風間と同意見だった。
「じゃあ、風間、鎮静やめてくれる？」
智は雅紀の手を握り、雅紀が起きるのを待った。
だが、一向に雅紀は目を覚まさなかった。
櫻井達に少し焦りが見え始めた。
でも、智はいつものように雅紀の頭を撫でていた。
「久しぶりに咳しないで眠れて、起きたくないのかもしれない。まーちゃん、ゆっくりでいいよ」
智の言葉を聞くと、櫻井たちの心も穏やかになった。
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いずみ(プロフ) - ひろさん» いつもお読み頂きありがとうございます！これからもよろしくお願いします！ (2020年9月10日 23時) (
レス) id: 3797474e34 (このIDを非表示/違反報告)
ひろ(プロフ) - 毎日 更新楽しみにしてます。まぁくん元気になって良かった。続きが楽しみです。 (2020年9月10日 6時) (レス) id: c60b3962ed (このIDを非表示/違反報告)
いずみ(プロフ) - ひろさん» はじめまして！嬉しいコメントありがとうございます！これからもどうぞよろしくお願いいたします。 (2020年9月5日 23時) (レス) id: 3797474e34 (このIDを非表示/違反報告)
ひろ(プロフ) - 初めまして。この作品大好きです。更新されるのを 楽しみに待ってました。素敵な作品ありがとうございます。これからも 読ませていただきます。 (2020年9月5日 19時) (レス) id: c60b3962ed (このIDを非表示/違反報告)
Lima(プロフ) - いずみさん» え！本当に嬉しいです(;_;)どう言葉表現したらいいか...ぜひこれからも楽しんで頂けたら幸いです！！ (2020年9月5日 12時) (レス) id: 8c2f3cec2f (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：いずみ | 作成日時：2020年6月19日 0時
