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「まー、薬飲もう」
お粥を食べ終えて少しぐったりしている彼に松本が薬を渡す。
「ありがと、松潤…」
だが、薬を握った右手は口には運ばれず、ゆっくりと下に落ち、頭が後ろに落ちた。
「雅紀？どうした？」
様子を見ていた櫻井が声を掛け、眉間に皺をよせる雅紀を松本が抱き寄せた。
「まー？苦しい？」
「ちょっと…ヘン…」
食器を片付けていた智にも聞こえたのか、部屋に駆け込んできた。
櫻井が慌てて血圧を測るが正常値。雑音も聞こえない。
「雅紀、音は異常ないからね。胃に血液が集まってクラッとしたかな？大丈夫だよ」
落ち着けるように櫻井が声を掛ける。
それを聞いた智が雅紀のお腹をさする。
雅紀が智に手を伸ばした。
「なあに？まーちゃん」
「くすり…」
「あ、そうだね。薬飲もうね」
智が雅紀の手を開き、薬を出して飲ませた。
「おやすみ、まー」
布団を掛け直して、3人とも部屋を出た。
「体調が回復したら、念のため、1度県立病院で心臓の検査をしてもいいかもしれない」
「雅紀、心臓が悪いの？」
「んー、血圧も正常だし、今日は雑音もないけど、昨日は少し聞こえた。それに、雅紀自身が違和感感じてるみたいだからさ」
智はとても心配そうだ。
「心疾患の可能性は低いけどさ、大きな病院で検査してもらったら安心じゃん？」
櫻井の言葉に智は「そうだね」と返すのが精一杯だった。
幼少期に病弱でも成人になれば身体が強くなる事も多いが、雅紀はそうはならず虚弱体質なままだった。
ただでさえ体の弱い雅紀が、心疾患になったらどうなってしまうのだろう…
智は不安でたまらなかった。
不安を口にしたら現実になりそうだから口にしたくないのに、医者の2人を前にするとつい吐露しそうになる。
「コーヒー淹れるね。2人とも飲んでってよ」
気持ちを切り替えようと、智はキッチンに向かった。
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いずみ(プロフ) - るんるんさん» 初コメントめちゃくちゃ嬉しいです。ありがとうございます！楽しみにして頂けて幸せです。これからもよろしくお願いします。 (2020年4月13日 16時) (
レス) id: 3797474e34 (このIDを非表示/違反報告)
るんるん(プロフ) - この後どうなるんだろ…って毎日ドキドキしてます！これからも応援してます！ (2020年4月13日 11時) (レス) id: 5f4c3622e1 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：いずみ | 作成日時：2020年4月4日 1時
