愛の監獄 【ヤンデレ】【太宰治】

誘拐 ７ ページ7

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まずい、非常にまずい

本当に死んでしまうかもしれない



お腹が空いた



あれから空腹感を少しでも紛らわそうと一眠りしてみたが、空腹感は残ったままだった



どうにかして食事をしないと、このままでは死んでしまう



人は１日食事をしなくても生きていけるけれど、そもそも何日間食べていないのかもわからず、水さえ飲んでいない



そしてお手洗いにも行きたいし、出来ることならばお風呂にも行きたい





『ど…しよ…』





絶対に太宰さんには頼りたくない



私を閉じ込め、ここでの主導権は完全に彼にある

そんな事はわかっている



それでも、その事実が、彼が私の生命を左右している事実を

どうしても認めたくない



太宰さんに頼らなければ、太宰さんに与えられなければ生きていけない





「ねえ、Aちゃん、いつまでそうしているつもりなの？」





『え…？』





先程まで部屋に居なかったはずの太宰さんが、いつの間にかベッドに腰掛けていた





「本当は苦しいのではないかい？



お腹は空いているし、水も飲んでいないし



お手洗いにもお風呂にも行っていない



いつになったら私を頼ってくれるの？」





何故かまた悲しそうな顔をする

泣きたいのはこちらだ



彼の言っている事は全て図星、まさに私が先程から思考していた内容と瓜二つ



少し寒気がした





『太宰さんには、絶対に…頼りません』





正直にそう伝えると、彼は目の色を変えた





「…へえ、そこまで言うのなら、試してみようか？



Aちゃんがどこまで耐えられるか。



存分に苦しむといいよ、ここからは出られないのだから。



最終的には私にすがり付くAちゃんを見れるなんて素晴らしいね。」





『私は…こんな所に、いる位ならこのまま死んでしまった方がマシ！！』





「…は？



死ぬ？何を言ってるの？



Aちゃんは絶対に死なせない。



勝手に死ぬだなんて、絶対に許さない。



死ぬ寸前に助けてあげよう。



ただ君から強請ってこない限り、君は延々と死ぬ寸前まで飢え続ける事になるけれどね。」





なに、それは



私には最早、死ぬ事すら選択できないの？



こんな薄暗い所で一方的な愛を受け続ける位なら、一掃の事死にたかった



こんな、絶望的状況の中で、生きる価値なんて…ッ





『…っう…ぐッ』

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