【明治東亰恋伽】君が笑うから2【菱田春草】

77話*春草sido* ページ36

貴方「春草さん。」

春草「……、そのさ……。ごめん、あんなこと言って……。」

貴方「いいんです。私も悪い……ですから。」


そまま、沈黙が続いてしまったが、僕は彼女を抱き締めたくて仕方なかった。
すると、彼女の方から抱き付いてきた。


貴方「春草さん!!」

春草「君の笑顔をみないと、僕は駄目だってことがやっと分かった。君が笑うから、僕が笑えるって気づかされたよ。」

貴方「春草さん、私……春草さんの事でいっぱいでした。私が悪い事をしたのを考えてしまって……!!」


君は、悪くない。
誰も悪くない。
僕は、そう思っている。
彼女の笑顔こそ、僕が好きな所なんだから。


春草「そうだ。」


僕は、彼女に口付けをした。
彼女が驚いたのが伝わる。


貴方「もしかして……。」

春草「大観の、黴菌がついてると駄目だから。」

貴方「あはは……。」


苦笑いをされたけれども、僕は別に気にしなかった。


春草「だって、僕のAだから。」

貴方「……!」

春草「だからさ帰るなんて……。」

貴方「それは、無理なんです。私は、その奇術師に会ってね、戻らないと私が消滅しちゃうんだって…。」

春草「どっちにしろ、会えなくなるってこと……?」

貴方「そう……。」


そんな、嘘だ。
僕は、君のおかげで頑張れてたのに……。
僕は、君がいないと……。

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