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数ヶ月前に彼氏にプロポーズされた
手には貰ったままのケースに入ったリング
プロポーズをされたほかの女の子達とは全く違う顔をしていると思う
「結婚したら、家庭に入って欲しい」
そう真っ直ぐな目で言われた
私は小さい頃からの夢のファッションデザイナーになって数年しか経っていない
私にとって天職だし絶対に辞めたくない
これからまだまだやりたいことがある
それを1番傍にいてわかってくれていると思っていたのに簡単に仕事を辞めて欲しいなんて言った彼の発言が忘れられない
「はぁ……」
思わずため息が出る
ボンッ
「痛っ……」
人混みの中を歩きながら考え事をしていたせいで人にぶつかって転んだ
持っていたリングをケースごと落としてしまう
「あっ…!すみません…………急いでて周り見れてなかったです……立てますか?」
そう言ってリングケースを拾いながら私を立たせてくれた男の人
「ありがとうございます
すみません、私も考え事をしていて……」
お身体大丈夫ですか?と聞く前に
「僕は大丈夫です、お怪我ありませんか?」
心配をしてくれている顔で私の顔を覗き込んでくる
「あっ…はい」
今更ながら転んだことが恥ずかしくて下を向いて返事をしてしまう
「それなら良かったです……安心しました
じゃあ、僕はここで失礼しますね」
そのまま走って立ち去ってしまった
甘い良い香りがふわっと一瞬香った
私も、転んだことが恥ずかしかったからリングケースをすぐにバックにしまってその場から足早に逃げた
ちょっと顔タイプだったなあなんて思ったり
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作者名:mi. | 作成日時:2020年7月30日 22時