幸せですかと尋ねられたら [冨岡義勇] (ページ36)

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35 その後③ ページ36

冨｢ありがとうございました｣

梅｢はい、またいつでもいらっしゃってください｣

『梅！！またね！』

父｢A｣

『なあに？』

父｢孫を早く見せにこい｣

冨｢『ぶふぉっ！！』｣

『ちょ、ちょっと！！何を言っているの？お父様！！』

父｢なんだ？なにもおかしいことは言っとらんだろう

やることやればできるんだから…｣

『お父様のバカ！！嫌い！！』

父｢嫌…！！｣

『義勇さん、行きましょ！

梅、またね！』

『もう、お父様ってほんとにいつもそうなんだから…ﾌﾞﾂｸｻﾌﾞﾂｸｻ』

冨｢A、行きたいところがあるんだが｣

『行きたいところ？

いいですよ、行きましょう』

Aはどこに行くのか尋ねたが、冨岡はそれに答えない

不思議なことに途中で花を購入した

目的地が近づくとAは冨岡の行く場所が分かった

『義勇さん、今から行くところって…』

冨岡は何も答えない

Aも黙って着いていった

冨｢いつも1人で来ていたのだろう？とても綺麗に手入れされている｣

冨岡が指さした所には

"大正×年〇月△日石川健"

と彫られている

ここは健の墓がある場所なのだ

冨｢2人で、報告しよう｣

『…ええ』

2人で手を合わせて結婚の報告をした

Aは長い間手を合わせていたが冨岡にはAが考えていることは分からない

『もう大丈夫です。行きましょう』

冨｢…そうか｣

冨｢お前の代わりにAは俺が守る。安心しろ｣

冨岡が健に投げかけた言葉はAの耳には入らなかった

暖かな風が吹いた

もうじき春

Aと冨岡が出会ってからもうすぐ1年になる

冨｢挙式はいつにする？｣

『そうですねえ…桜が咲く頃には』

冨｢男と女がいいな｣

『はい？なんの話しです？』

冨｢…お義父さんが言っていただろう｣

""孫を早く見せにこい"

『…！！ガンバリマス…』