お嬢様の思い出 ページ26
先程から下駄箱を行ったり来たりしている緑の髪の青年がいる
そう、緑間真太郎だ
彼は悩んでいた
Aを待つか？Aを探すか？
いや、探すのはまずい、だろう
もう二度とあんな現場は見たくない
待つのはどうだ？
いや、それもどうだろうか
Aと赤司が仲睦まじく歩いてきて…見たくないな
くそ、俺は何を女々しく悩んでいるんだ
もしかしたら今もAと赤司は…
『真…ちゃん…？』
パッと顔を上げると黒くて美しい髪をなびかせたAがいた
隣に赤司はいない
緑｢A｣
『どうしたの？』
緑｢あ…｣
なんと言えばいい？
Aを待ってたと言えばいいのか？
気持ち悪くないか？
『そっか』
靴を履き替えたAは俺の手を取った
『帰ろっか』
緑｢な…んで…｣
『ん？待っててくれたんじゃないの？』
緑｢そうだが…｣
『じゃあ帰ろうよ』
緑｢なぜ分かった？｣
『真ちゃんの考えてることは分かるよ
ほら、そんなことより帰ろ！』
Aはグイグイと手を引っ張って俺を歩かせる
『真ちゃんの家は昔と同じ？』
緑｢いや、それから引っ越しているのだよ
今は〇〇駅が最寄りだ｣
『あー私と逆方面かー私は✕✕駅だから』
緑｢ん？赤司と同じか？｣
『そ、そうなんだよね
だから日本の生活に慣れるまで一緒に帰ってもらったりしてて…』
緑｢ふーん…｣
『そ、それより今日は帰りも早いしさ！
あそこ行かない？』
緑｢あそこ？｣
Aが連れてきたのは初めて会った場所で俺が子供の頃ずっとバスケを練習していた公園
『わあ懐かしい！！』
Aは駆け出して遊具に登った
どう見ても財閥のお嬢様には見えない
緑｢危ないのだよ｣
『大丈夫だって
ほらみて、真ちゃん
私の方が高い！』
そういえばこれはデートなのではないのか？
放課後デートという単語をクラスの女子が言っていたような気がする
俺は中間考査でAに勝つという目標を達成していないのにこんなことをしていていいのか？
やはりまずいのでは…
『真ちゃん？どうしたの？
眉間にシワよってるよ』
Aが心配そうに俺の顔を覗き込んだ
緑｢A、やっぱり…｣
帰ろうと言いかけた時Aはいきなり大声をあげた
『あ！！
バスケットゴールも変わってない！！』
Aはバスケットゴールを拾って俺の方に差し出した
『見せてよ
10年振りに成長した真ちゃん』
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輝夜(プロフ) - circleさん» はいっ！めちゃくちゃ楽しみにしてます〜！！ (2019年10月2日 22時) (
レス) id: 7e2f4c64ce (このIDを非表示/違反報告)
circle(プロフ) - 輝夜さん» ありがとうございます！掛け持ちしてる作品があるのでゆっくり更新になってしまうかと思いますがお付き合いください^^ (2019年10月2日 22時) (レス) id: ac596bfda9 (このIDを非表示/違反報告)
輝夜(プロフ) - この作品めちゃくちゃ好きです！更新楽しみにしてます！！！ (2019年10月1日 1時) (レス) id: 7e2f4c64ce (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：circle | 作成日時：2019年9月1日 17時
