暖かい手をさしのべて《○○○》 (ページ9)

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ｴﾚﾝ｢もう駐屯兵団なんて名前やめて壁工事隊にしろよ！！｣

ﾊﾝﾈｽ｢ははっそりゃいいかもなぁ

けどよエレン、兵士が活躍する時なんてそれこそ最悪の時だ。俺達がこうやって役立たずのタダ飯くらいとバカにされてるくらいがみんなは平和に暮らせるんだぜ｣

ｴﾚﾝ｢一生壁の中でも飯食って寝てりゃそりゃ生きてけるよ。でもそれじゃあまるで家畜じゃないか｣

兵｢はっはっは

子供が勇ましいな

なんにもできねーくせによ？なぁハンネス｣

ﾊﾝﾈｽ｢あ、あぁ｣

兵｢おかしな奴だ｣

ﾊﾝﾈｽ｢まさかあいつ調査兵団にはいりたいのか？｣

｢エレン、調査兵団はやめた方がいい｣

｢なんだよ！お前まで調査兵団をバカにするのか？｣

｢バカにするとかそういうことじゃ…｣

ｺﾞｰﾝｺﾞｰﾝｺﾞｰﾝ

鐘の音がする

｢調査兵団が帰ってきたんだ！！英雄の凱旋だ！

行くぞミカサ、A｣

『ちょっと、エレン！！』

大通りにたくさんの人が群がっている

｢くそっ見えねぇ｣

どうにか少し高くなったところに登って見る
そこに広がっていたのは悲惨な光景だった

無数の血まみれ、包帯まみれの兵士

荷台に寝ている大怪我の人

足がない人

手がない人

目からは生気が失われている

男｢こりゃだいぶ少なくなったな。何人食われたんだ？｣

街の人からのこんな声も聞こえた

女｢モーゼス？モーゼス？

すいませんモーゼスはどこでしょうか｣

母親らしき人が出てきた

兵｢モーゼスの母親だ。もってこい｣

モーゼスの母親が手渡されたのは少し大きめの何か
包み紙を開けるとそれは手だった

泣き出す母親

女｢でもっ…でもっあの子は人類の反撃の糧になったんですよね？｣

兵｢それはもちろん…

いえ…

今回の調査では我々は…

今回の調査も我々はなんの成果も残せませんでした！！私が不甲斐ないばかりにたくさんの兵を死なせやつらの正体を突き止めることができませんでした！！｣

ザワザワ

ザワザワ

男｢なんだよ、それじゃあ俺らが税を払って奴らに餌を与えてるようなもんじゃねぇか｣

『そんな言い方…』

ゴンッ

『エレン！！』

エレンが薪で男の人を殴っていた

再度殴ろうとしているエレンに背後からミカサの手が

そのまま引きずられていった

男｢おい、ガキ！！戻ってこい！！｣