暖かい手をさしのべて《○○○》 (ページ38)

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いつの間にかAも中央の空間に立っていてじっとエレンとリヴァイを見つめていた。

リヴァイはリヴァイで蹴るのをやめる様子もなくガシッ、とエレンの頭を鷲掴みにして今度は頬を膝で蹴る

ﾐｶｻ｢(あいつ…!!)」

ミカサが凄まじい形相でリヴァイに襲いかかろうとするが

ｱﾙﾐﾝ｢ミカサ!!待って!!」

状況を察したアルミンが引き止めた

ﾐｶｻ｢…」

ｴﾚﾝ｢ハァッ…！ハァッ…！」

リヴァイは容赦なく吐血するエレンの頭を踏みつけた

ﾘｳﾞｧｲ｢…これは持論だが躾に1番効くのは痛みだと思う。

今お前に必要なのは言葉による"教育"ではなく"教訓"だ。

しゃがんでるから丁度蹴りやすいしな」

ドスッ!!

バキッ!!

ドスッ!!

エレンはわけも分からないままただただリヴァイを睨み付けていた

その目を見て騒ぐ民衆と憲兵

『私も…』と

Aが1歩エレンに近付いたとき

ﾅｲﾙ「…待て

リヴァイ、A」

貴/ﾘｳﾞｧｲ『何ですか/何だ』

ﾅｲﾙ｢危険だ…もし恨みを買って

そいつが巨人化したらどうする…」

ﾘｳﾞｧｲ｢あぁ？」

ﾅｲﾙ｢は？」

『私が巨人の味方だとか言うのに続いて面白いジョークですね、流石憲兵さんです』

全員｢？｣

『ご自分が言われたことをよーく思い出して発言なさって下さい

貴方たちは彼を解剖するのでしょう？』

ﾅｲﾙ「はっ…!!」

ﾘｳﾞｧｲ｢こいつは巨人化した時力尽きるまで20体の巨人を殺したらしい。

敵だとすれば知恵がある分厄介かもしれん。

だとしても俺たちの敵じゃないが…

対してお前らはどうする？」

『さっきまで彼を散々いじめていた人たちも

今一度良く考えた方がいいですよ。

…本当に彼を殺せますか？』

小馬鹿にしたような目で憲兵を見るA

兵｢な…生意気な…ガキめ…！」

Aに向かって憲兵が銃を構える

『撃てるならどうぞ？

まぁその時はこの人が黙ってないと思いますけど』

リヴァイのことをちらりと見るA

確かにリヴァイは目力だけで巨人を殺せそうなほど殺気立っていた

それを見てたじろぐ憲兵

ﾅｲﾙ「…撃つな、下ろせ」

ナイルの言葉に兵士は大人しく銃を下ろした