暖かい手をさしのべて《○○○》 (ページ29)

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ｴﾙｳﾞｨﾝ「リヴァイ、A、撤退だ！」

『撤退…？

まだ限界まで進んでないです』

ﾘｳﾞｧｲ「Aの言うとおりだ。

俺の部下は、犬死にか？」

目の前で救えなかった兵士の悲しそうな顔を思い出して唇を噛む

ｴﾙｳﾞｨﾝ「巨人が街を目指してる。

一斉に北上し始めた」

3人｢!?｣

ｴﾙｳﾞｨﾝ「5年前と同じだ…

街に何かが起きている。

壁が…

破壊されたかもしれん」

『そん…な…』

あの時のことは今でも鮮明に覚えている

ﾘｳﾞｧｲ｢落ち着け、A

とりあえず今は街を目指すぞ｣

ｴﾙｳﾞｨﾝ｢陣形はいい。リヴァイとAは2人でなるべく早く街に戻り助けられる命を助けろ｣

ﾘｳﾞｧｲ｢了解だ｣『了解です』

ｻﾞｽｯ

ｻﾞｽｯ

『リヴァイ、後どれくらい？』

ﾘｳﾞｧｲ｢チッ

まだうじゃうじゃいる｣

『なに…あれ…』

ﾘｳﾞｧｲ｢…わからん｣

巨人の体から人が出てきた
そのまわりに3人の人が集まっている
そしてその背後から2体の巨人が近づいている

『リヴァイ…』

ﾘｳﾞｧｲ｢あぁ、いくぞ｣

リヴァイは左を、私は右を一瞬で倒しその上に着地する

『まだリヴァイより遅い…』

ﾘｳﾞｧｲ｢いや、十分だろ｣

ｱﾙﾐﾝ｢ミカサ…？｣

ﾐｶｻ｢いいえ、あれは…｣

ｴﾚﾝ｢自由の翼…｣

リヴァイが後ろを振り返る

ﾘｳﾞｧｲ｢おい、ガキども

これは一体どういう状況だ？｣

『リヴァイ、もうちょっと優しく聞いてあげないと…』

後ろを振り返った時ある人と目が合ってしまった

ﾐｶｻ｢…!!｣

一瞬時が止まったかのように感じた

ﾘｺ｢リヴァイ兵長、A副兵長、助かりました｣

ｴﾚﾝ｢A…？｣

ﾘｳﾞｧｲ｢A、お前の名を知ってるようだがまさか…｣

『私は知らない

リヴァイ、まだ巨人は残っている。そっちにいこう』

ｴﾚﾝ｢待てよA!!Aなんだろ？｣

ﾘｺ｢おい、副兵長だぞ！！｣

ﾐｶｻ｢A、会いたかった…｣

そんな声で私の名前を呼ばないで

『私は会いたくなかった

リヴァイ、いこう』

トリガーを引いてその場から飛び去った

ﾘｳﾞｧｲ｢本当に良かったのか？｣

『いいの、これで』

ﾘｳﾞｧｲ｢そんな顔には見えないが？｣

リヴァイの言葉に唇を噛む

本当は会いたかった

ずっとずっと会いたかった

でも私は怖い

エレンに、お姉ちゃんに嫌われることが

何よりも怖い

それなら死んだ方がマシだ