暖かい手をさしのべて《○○○》 (ページ11)

今日:17 hit、昨日:1 hit、合計:89,244 hit

10 ページ11

ｱﾙﾐﾝ｢それじゃあお前らと同レベルだ！！

僕の言ったことを正しいと認めているから言い返せなくて殴ることしかできないんだろ！！

それはつまり僕に降参したのと同じなんじゃないのか！？｣

男｢う、うるせぇ！！この屁理屈野郎！！｣

ｴﾚﾝ｢やめろ！！｣

男｢エレンだ！！また来やがった｣

男｢ぶちのめされてぇのか｣

男｢ま、待て！！ミカサもいるぞ！！｣

男｢ここは引け！！｣

ｴﾚﾝ｢はぁはぁ

おお、あいつら俺を見て逃げやがったぞ｣

『多分お姉ちゃんを見てだと思うけどね』

ｱﾙﾐﾝ｢いたたた…｣

ｴﾚﾝ｢大丈夫か？｣

ｱﾙﾐﾝ｢1人で立てるよ｣

『痛いの痛いの飛んでけー!!』

ｱﾙﾐﾝ｢ふふふ

ありがとうA｣

アルミンもエレンと同じようにいつも頭の上に暖かい手を置いてくれる

『ただいま～』

母｢あらA、1人で帰ってきたの？｣

『うん！！お姉ちゃんたちが難しい話してるからつまんなくなっちゃった』

母｢あらそう～

じゃあお母さんと絵本でも読みましょうか｣

『うん！！

これがいい！！』

母｢Aはその絵本がだいすきね～

ある所にそれはそれはかわいい女の子がいました。その女の子はいつも1人ぼっちで、優しさを知りませんでした。でも1人の男の子の暖かさによって心を溶かされ優しさを知るのです。その女の子はそれからその男の子と暖かい手を繋いで暮らしていきましたとさ、おしまい｣

『私の所にもその男の子くる？』

母｢きっと来るわよ、暖かい手を繋いでくれる人が｣

『ほんとに！？』

母｢えぇ｣

ﾄﾞｰｰｰﾝ

大きな音と地面を揺らすような地響きがする

『何の音！？』

母｢何かしらね｣

＜巨人だ!!＞

＜壁の上に巨人がいるぞ！！＞

『巨人だって…』

母｢え！？

A、聞こえたの？｣

『うん…』

＜巨人だ！！＞

＜壁を壊されるぞ！！＞

街の人の声が一気に頭になだれ込んでくる

『頭が痛い…』

母｢A、早く逃げないと

ほら、出て｣

『うん

あ、絵本持ってかないと…』

母｢お母さんが持ってでるから早く!!｣

外に出る

『お母さん、絵本あった？』

ﾄﾞｰｰｰﾝ

2回目の大きな音におもわずしゃがみ、立ち上がってふりかえる

『お母さん！！』

家が潰れている

大きな岩の下にはお母さんが