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ⅩⅩⅡ ページ23

與「そろそろ行こか」

「うん、西島さん大丈夫？」

日高「いつものことだよ、大丈夫」

私の目の前にはテーブルに突っ伏して寝息を立てる西島さん

とても大丈夫には見えないけど

｢あ、お会計。いくらだった？｣

與｢気にせんで。日高の奢りやから｣

｢嘘。日高さん、自分の分くらい払うよ｣

日高｢いーから。ここは格好付けさせて｣

ウインクと共に飛んできた言葉に、ご馳走様でしたと頭を下げた

店を出ると與さんがタクシーを捕まえていた

與「にっしー送って行くから、日高はAちゃん送ってってやり」

日高「言われなくても」

與「じゃあ日高、Aちゃんまたな」

「うん、ありがとう。気を付けて」

日高「西島よろしくな。お疲れ」

タクシーが見えなくなるまで二人で見送った

日高「さて、帰ろっか」

「そうだね」

急に二人きりになって何だか少しだけ緊張する

日高「Aちゃん家どっち？」

「あっち方面」

日高「同じだ。この先でタクシー拾っていこ」

家の方向を指さすと、日高さんはほっとしたような笑顔を浮かべて歩き出した

「うん、歩くの久しぶりかも」

最近は家の中か、社内しか歩いてないかもしれない

日高「俺も。ほとんどスタジオに籠もってるし、移動は車だからな」