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ⅩⅣ ページ15

「失礼します」

会議開始10分前、会議室に入ると既に体半の人数が揃っていた

「遅くなりました」

祐飛「Aこっち」

手招きしてくれた祐飛の隣に座る

祐飛「で、書類読んだのか？」

「今から読むの」

パラパラとページを捲って大方の内容を把握する

祐飛「お前昔から度胸あるよな」

「は？何の話？」

祐飛「この企画の主役の目の前でよく読めるなってこと」

「意味が分からないんだけど」

祐飛がんっ、と微かに顎で指す方向に視線を向ける

嘘、

なんで、

目の前にはAAAの6人が鎮座していた

テレビでしか見たことのない光景に目が大きく開いたのが自分でも分かった

私の目の前で同じように目を見開いている

日高さん

とっさに祐飛の腕をつかんで椅子を180°回転させた

「なんで！」

祐飛「書類に書いてあっただろ」

「違う！なんでお昼の時に言ってくれなかったの！」

祐飛「知ってると思ったんだよ」

本人に聞かれないように小声で祐飛に噛みついた

祐飛「とりあえず内容だけ頭に入れてこの場を乗り切れよ」

「分かってるよ」

言い回しにイラっとして祐飛の足をヒールで踏んだ

祐飛「痛って！」

「うるさい」

祐飛が言い返そうとしたとき、部長の一声で会議が始まった

ざっくりとした今後のスケジュール、キャンペーン内容など大方の説明が終わった後

主要スタッフの紹介が始まった

部長「スタッフの紹介をさせていただきます。企画部の寺田です」

祐飛「寺田祐飛です。企画の方で何かありましたら連絡は私にお願いします」

部長「営業部の大空です。今回特別に参加してもらいました」

「大空Aです。普段は営業部ですが今回は広告・宣伝を担当させていただきます」

一礼して席に着くと、不意に日高さんと目があった

何となく居たたまれなくなって机上の書類に目を落とした