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「い、今の、何?」



やっとの事で出た声は思いのほか震えていた。
中也は窓の外を睨みつけながら私の口に人差し指を置いた。


シーンと静まり返った部屋。
外では今も銃声が轟いている。
その度に窓ガラスが割れ、誰かの叫び声や泣き声が耳に入った。



ねえ、中也。これはどういう事なの…?
私にも分かるように説明して。


怖い…怖いよ




「手前はここで待ってろ」





そう言ってゆっくりと立ち上がろうとする中也の袖を慌てて掴んだ。


行かないでよ。一人にしてないでよ!


口を開けたが出るのは掠れた声だけ。



声出てよ!お願いだから!!




「…か、ない…で!いかな、いでよ!」




皺が出来るくらいに力強く握る。
そんな私に中也はため息をついた。


すっと伸びてきた手は私の頬を優しく撫でる。
その仕草だけでも心臓が五月蝿いくらいに高鳴った。




「いいか?俺は手前を絶対に守る。ちゃんと手前の元に帰ってくるから……そン時は、おかえりって言ってくれるか?」



真っ直ぐと見つめる彼の綺麗な瞳に、自分が映し出された。
涙でクシャクシャの顔。



酷い顔だ…。しっかりしなきゃ。




「…絶対ですよ?帰ってきたら、ただいまって言ってくださいね?」




ゆっくりと袖から手を離す。




「ぜってぇだ。約束な」




マフィアとは思えぬ笑顔で私の頭を一撫でして、彼は立ち上がった。

本当は行って欲しくない。
隣にいてほしい。



でも、彼は彼なりに出来ることをする。
これが何なのかは分からないけど、私は私の力でどうにかするしかない。




「じゃあ行ってくる。留守は頼んだ___”A”」




「っ!…はい!」




狡いよ…。



そんな事言われたら、貴方の事___







中也の後ろ姿を見送った私は、安全な場所に身を隠すためにしゃがんで移動をする事にした。




中也なら大丈夫。


きっと、帰ってくるよ









_____そう信じていた。

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ユリア(プロフ) - 最初はいい感じだったのに、途中から険悪な雰囲気になっててどうなるかと思いましたが、お互いに仲直りできたみたいでよかったです!素晴らしい作品をありがとうございました。 (2023年1月16日 15時) (レス) @page37 id: 4dc59746f6 (このIDを非表示/違反報告)
天さん(プロフ) - ochanekosakuraさん» こちらこそ最後までありがとうございました!泣けるような作品をかけて良かったです(*´∀`)-3 (2017年8月26日 3時) (レス) id: e35c262d1b (このIDを非表示/違反報告)
ochanekosakura(プロフ) - 完結、おめでとうございます!! (2017年6月23日 22時) (レス) id: fc991a18e7 (このIDを非表示/違反報告)
ochanekosakura(プロフ) - 中也推しの私は、最後泣いちゃいましたァ笑天さん、素晴らしい作品を、ありがとうございます!! (2017年6月23日 22時) (レス) id: fc991a18e7 (このIDを非表示/違反報告)
天さん - ユウギさん» な、なんと嬉しいお言葉を(´;ω;`)ブワッありがとうございます!続編の方も頑張りますので!(*・ω・)*_ _)ペコリありがとうございました!! (2017年3月17日 0時) (レス) id: 6b9cd4fe2d (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:天さん | 作者ホームページ:http:/http://commu.nosv.org/p/tensan819  
作成日時:2017年1月30日 1時

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