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半年前。
当時の私は、相当気に病んでいた。
冬の寒さが和らぎ春の暖かい陽気に包まれた頃、それは新しい就活生が希望を抱いて仕事を探す季節。
そんな新しい就活生に紛れて、就活３年目を迎えようとしていた私。
この３年間ずっと仕事の面接を受けては落ち、受けては落ち…を繰り返していた。
そこそこの大学出身で、周りからも安泰だろうと一人都会へと上京した後、一人暮らしを始めたのが間違いだった。
希望の企業には入れず、そこからもずっと落ち続け、今までアルバイトで生活をやりくりしていた。
両親には何も報告が出来ず、もういっそのこと帰省も考えていた頃だった。
それは何百回目かの面接の帰り。
「そこのおねーさん、何かお困り？」
一人の男が私に話しかけてきた。
眼鏡に長い前髪、よれよれのスーツを着ていたが
その一言に私は頷かざるを得なかった。
「……はは、よく分かりましたね」
身体も精神もズタズタになっていたので、人の手を借りて楽になれるならそれでもいい、とまで思っていた。
その人は私の言葉を聞いて、にやりと怪しい笑みを浮かべた。
「良かったらウチの会社なんてどうです？新入社員募集しとるんですよ。考えてみて下さい、では」
一枚の名刺を貰ったあと、その人は去っていった。
そこに書かれていたのは『鬱』という、あの男の名前と、会社の電話番号だった。
こんなナンパみたいな社員の募集なんてどう考えても怪しい。が、その時の私はこれで新しい仕事が手に入るんなら何でもいい！と、翌日電話をして面接会場へ向かった。
辿り着いたのはいいものの、他の人は誰一人おらず募集したのは私一人だけのようだ。恐る恐る入った部屋には試験官はたった一人。
自己紹介などを終え、その人は私をじっくり見たあと、表情を柔らかくしてこう応えた。
「合格だ、今日からここの新しい社員としてよろしくな。俺はここのトップ、グルッペン・フューラーだ」
そうして私はやっと、正規の仕事に就くことができた。が、問題はここからだった。
＿＿＿＿＿まさか、こんな仕事だとは思ってもいなかったからだ。
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まちや。(プロフ) - ディスペアさん» ハッ！確かに仰るとおりでした！！こっそり直させていただきました、ご指摘ありがとうございました！ (2020年3月22日 23時) (
レス) id: e16223c2be (このIDを非表示/違反報告)
ディスペア(プロフ) - ちなみに、ページ47です (2020年3月21日 22時) (レス) id: 5646c995e2 (このIDを非表示/違反報告)
ディスペア(プロフ) - 続編更新を毎日楽しみにしてます！ところでホワイトデーって14日じゃなかったでしょうか？間違ってたらすいません(ーー; (2020年3月21日 22時) (レス) id: 5646c995e2 (このIDを非表示/違反報告)
まちや。(プロフ) - レッ狐さん» 更新多くてうるさかったらすいません！続編でもよろしくお願いしますー！温かいお言葉とても励みになります(＞人＜;) (2019年4月22日 19時) (レス) id: e16223c2be (このIDを非表示/違反報告)
レッ狐(プロフ) - 一気に更新されてて凄くびっくりしました!いつも更新お疲れ様です!続編も楽しみです。無理せず頑張ってください! (2019年4月21日 18時) (レス) id: d533e84903 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：まちや | 作成日時：2019年3月23日 21時
