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スコープ越しにシャオさんとAさんが戦っているのが見える。それを横目に俺は敵の頭を撃ち抜いていく。
敵の射撃が頬を掠めることはあるが、着実に敵の戦力を減らしていった。
いつもはコネシマさんの後ろを任されていたから、なんだか慣れない感じではある。
ぼんやりとそんなことを考えて、ふと視線をやったらAさんが走っていくのが見えた。
(え、あれがAさん？……うわ、つよ)
敵に囲まれていてもなんのそので、敵の攻撃をかわしつつ、脳天に弾を入れて次々と前へと進んでいた。もしかしたら、ゾムさんと同じかそれ以上かもしれない。
すると目の前には敵の幹部だろうか、厚い武装をした男がAさんに向かっていった。
＿＿＿＿＿＿あれは、危険。
俺の本能が警鐘を鳴らし、俺はすぐ銃を構える。
が、運が悪くも弾切れで「くそっ」と言葉を漏らしながら弾を入れ直した。
そして再びスコープで狙いを定める。
目を離していた隙にその男はAさんの目の前に立っていた。
これでは撃ちたくても、撃てない。
万が一にもAさんに当たってしまった暁には、グルッペンさんやその他数名にきつい粛正を受けることとなってしまう。
俺は撃てる機会を伺いながら、その様子を見ていた。
Aさんは銃から剣に持ち替え、相手の胸から腹までサクッと剣を振り下ろした。ゆらり、とその男は力無く血を流しながら、地面に倒れた。
(おお、さすが)
と思った次の瞬間。
Aさんの背中辺りがじわじわと赤く滲んでいくのが見えた。よくよく見てみると、胸の真ん中にナイフが一本突き刺さっていた。
血を吐きながら、その場に倒れこむその光景が
俺にはスローモーションのように見えて、
思うように動けなかった。
判断が出来るようになったのはその数秒後で、少し離れているシャオさんに「Aさんの応急処置を！」と連絡し、救護班をグルッペンさんに頼んだ。
『ショッピ、Aがどうしたんだ！？』
「とにかく、早く来るようにお願いします！！」
シャオさんがAさんの名前を叫びながら抱き抱えていた。
俺はまた「くそっ！」と言葉を吐き、シャオロンさんを支援するように、がむしゃらに敵を撃ちながら、血がどくどくと流れるAさんをただ眺めているしかできなかった。
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まちや。(プロフ) - Yuik111400さん» うわあ！素敵なお言葉ありがとうございます！！そう思ってもらえてなにより嬉しいです！！ (2019年4月21日 11時) (
レス) id: e16223c2be (このIDを非表示/違反報告)
Yuik111400(プロフ) - あれぇ？視界がボヤけてる...この作品凄くよかったです。声を殺して泣きました。こんな素敵な作品に出会えてよかったです。ありがとうございます！ (2019年4月20日 0時) (レス) id: d5c9d61335 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：まちや | 作成日時：2019年2月3日 6時
