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訓練場。
ここに来るのは２回目になる。今日からここで訛った身体を鍛え直さなければならない。
闘うのなんて何年振りだろう。
今の時間は私が派遣された部隊の練習時間なので、顔を覚えつつ、ウロウロと歩いていると声をかけられた。
「あれ、Aやん！！」
「わー！シャオくんだ！」
とびきりの笑顔で私の名前を呼んだのは、ここの部隊の隊長のシャオくんだった。確か、シャオくんの部隊は近距離、というか特攻隊みたいな感じだった気がする。
「Aが俺の部隊に来んの！？」
「そー！よろしくね、シャオくん！」
「Aいたら百人力や！てか俺が守ったるから安心せぇや？」
そして挨拶がわりのハグ。
シャオくんは昔よりか大分、体が大きくなってハグするときも、シャオくんの肩にすっぽりと私の顔が埋まってしまう。
懐かしい思い出が蘇ってきて、私は無意識のうちにぎゅっと抱き返していた。
「Aは相変わらず、変わらんなあ」
と、私を離しながら言い、顔を綻ばせた。
シャオくんのふにゃっとした笑みに私も
つい、つられてしまう。
「Aがここにいるっちゅーことは、
……やんな？」
「ん、そうだよ。体、訛ってると思うから」
「……手合わせ、してもろても？」
「ふふ、お手柔らかに」
お互い距離を取って、シャオくんが踏み出してから始まった。
あっと言う間に間合いを詰められたら、シャオくんの拳と蹴りが飛んでくる。それを交わして背後から背中にキック。よろりとよろけた後、私を蹴り上げようとするシャオくんの足を掠める。
「クソッ」と呟く彼に追い討ちをかけるように、上がっていない足を掛けて地面に押し倒す。そしてその上に乗り、彼の首に私の手を添える。
「っうわーーー！くそ、負けた！！」
「幹部の首、討ち取ったり〜」
シャオくんから退くと、彼は「怪我してん？」と尋ねてくれた。
「私は大丈夫だけど…」
「あ、俺は全然平気！ガキの頃から変わったんやで？お前には敵わんかったけど、これでも強くなったつもり」
凛々しい表情の彼に私は何故か
涙が零れ落ちそうになった。
私はあの頃とは変わらないのに、ここにいる彼等は私より何倍も成長していて、自分が惨めに思えた。
「あ！そういやA、ロボロに呼ばれてんやろ？行くで！」
「そういえば、グルくんがそんなこと言ってたような…」
ほら！
と、私の手を引いて走り出す彼に
私はただ付いていった。
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まちや。(プロフ) - Yuik111400さん» うわあ！素敵なお言葉ありがとうございます！！そう思ってもらえてなにより嬉しいです！！ (2019年4月21日 11時) (
レス) id: e16223c2be (このIDを非表示/違反報告)
Yuik111400(プロフ) - あれぇ？視界がボヤけてる...この作品凄くよかったです。声を殺して泣きました。こんな素敵な作品に出会えてよかったです。ありがとうございます！ (2019年4月20日 0時) (レス) id: d5c9d61335 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：まちや | 作成日時：2019年2月3日 6時
