こういう問題じゃない【忍たま乱太郎】

お嬢さん ページ8

晴side







「だって、この人はまだしも、誰が見たってアレが美人だとは…！」







私の方に指をさして言うが、きっと君は私の性格を知らないんだろうなと思っていた。







「アレとは何よ！アレとは…！！」







だが、それを聞いていた伝子さんは激怒だ。
タソガレドキのゲスト忍者の背後で。







「うわぁぁあ！？や、山田伝蔵！！？」







「伝蔵ではないわよ！伝子さんとお呼び」







語尾にハートが着きそうなほど、お茶目らしい伝子さん。すみません、女子として負けました。







「お嬢さんに対して失礼だぞ尊奈門」







「ご冗談を！おじょ、おじょ…ッどこをどう見りゃお嬢さんに見えるんですか！」







あの包帯の人が、タソガレドキ忍者では一番偉い人なのか、尊奈門さんは包帯さんにゲンコツをくらっていた。







「殿に逆らう気か」







「殿…？まさか！しかしアレが…」







「殿の言葉を思い出せ」







「…タソガレドキのお殿様は、なんと？」







「確か『どうぞ、お嬢さん』って…」







乱太郎くんに聞けば、タソガレドキ城主は伝子さんをお嬢さんとして認めたらしい。なるほど、それで尊奈門さんがお嬢さんと認めないなら、お殿様に逆らうことになるのか。







『ってな訳で、委員会対抗借り物競争の順位は！

一位、火薬委員会！二位、保健委員会！
三位、用具委員会！』







田村くんはそんなに嬉しかったのか、決めポーズをとる。カッコイイよ。







「安倍先生、まだ腑に落ちない顔してますね」







「富松作兵衛くん…分かる？」







「はい。大丈夫ですよ。先生は"黙ってれば"美人ですから。」







「ぐはっ」







「三年生の間じゃそんな噂ですが、本当でしたね」







「富松くん、信じないで、それ…」

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