こういう問題じゃない【忍たま乱太郎】

逆 ページ43

山田伝蔵side








利吉の荷物が放置されていたせいか、ゴミと勘違いされて持っていかれてしまった。次のゴミへと馬を走らせ、これはもう間に合わないと諦めかけていた。







が、晴ちゃんは叫びながらその荷車を追いかけた。







「利吉、お前はここで待ってなさい」







「あとは私たちに任せてください」







「父上…土井先生……？」







私たちも晴ちゃんに追いつくぐらいの速さで走り出す。忍者なのにこんな堂々と走りだすのはいけないが、運がよく人通りが少ない。いやもうからっきし。







「追いついた！」








「なんて速さ…火事場の馬鹿力にも程がありますな」







「山田先生分析してる場合ではありませんよ！」







「おい、おじちゃ…おい！！







おいジジイ！！」







「誰がジジイだ小娘！！！」







「ヒィイ！！変なとこだけ聴覚敏感にしてやがる！！」







「あれ、ちょ……止まりましたね」







主だけが晴ちゃんを追いかけだした。さっきと逆になっている。

今のうちにと、土井先生と荷物を回収することに成功。しばらく馬と待っていると、主だけが戻ってきた。あれ、晴ちゃんは…？







「くそっ…逃げ足の早いヤツめ…」







あぁ、逃げ切ったんだな。







「山田先生、早く利吉くんのところへ戻りましょう」







「そうしよう」







向かう途中でもしかしたら晴ちゃんと会うかもしれない。と、思っていたが…







「あ、父上！土井先生！」







「おかえりなさい！」







利吉と一緒にいたんですね。
まあ一人でいるよりは良いが、結構な距離はあったのに…。

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