こういう問題じゃない【忍たま乱太郎】

女の勘 ページ30

安倍雨明side







「疲れた…」







この学園の情報網はなめてはならないと。
加えて晴ならもっと広がりやすいのか、廊下ですれ違うたびに大丈夫かと聞かれる。







「晴先生、入るわよー？」







…誰やこの女の人







「あ、あぁ…」







「あ、記憶喪失なんだったかしら。私は山本シナです。よろしくね。」







「は、はい…よろしくお願いします」







「あなたの名前は？」







「………安倍晴」







なんやこの人…お互い初対面みたいな。名前の確認のつもりなのか分からないが、一応名乗っておく。







「違います。あなたのですよ。」







「…はい？」







「あら、土井先生の目は誤魔化せても私の目は誤魔化せませんよ。

確かに顔は晴先生そっくりだけど、そこまで目は釣ってないしです。あと胸もそこまで盛らなくていいんですから。」







「……はぁ、忍者って皆そないに観察してるん」







「いいえ。晴先生に似るならもっと工夫してほしいだけ。」







笑顔でなんちゅーこと言うてんねん！！！







「頼もしい味方がついて良かったじゃない。それで、晴先生は？まさか縛って押し入れなんて言わせませんよ。」







「着物と一緒にトイレに入っとるで」







味方って、指導する気満々やな。…五年生よりはマシか。女やし、他の生徒にも感ずかれては大惨事や。







「なんでまたそんなところに…しばらくくノ一の長屋に置いておきますよ。まったく…」







そういうと、山本シナ先生が部屋を出る。
計らっていたかのように、五年生が上から降りてきた。カラクリだらけかこの部屋は！！







「晴先生と同じ顔して胡座で座らないでください」







「仮にも女性なんですよ」







「仮やないわ。尾浜(うどん毛)のくせに一言余計やねん。」







「うっ…！？そっちこそ、変なあだ名付けないでくださいよ！」







「なんでや。俺はお前らと仲良うするきあらへんもん。何言うてんの。」







「コイツっ…」







「ふんっ」







「俺らより大人気ないな」







( ˙꒳˙ )＞【安倍雨明によるあだ名票】

鉢屋三郎▷▶仮面
不破雷蔵▷▶花畑
尾浜勘右衛門▷▶うどん毛
久々知兵助▷▶豆腐
竹谷八左ヱ門▷▶虫

「「名前で呼べや」」

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