こういう問題じゃない【忍たま乱太郎】

無反応 ページ29

不破雷蔵side







「へぇ、記憶喪失…だったら、僕いい考えあります！」







「あ、乱太郎！どこ行くんだよ！」







「コラお前達！」







乱太郎が走っていくと、その後をきり丸と土井先生がついて行く。

数分もしないうちに戻ってくると、土井先生に荷物を持たせたであろう綺麗な着物が。







「晴先生！これを見れば記憶も戻るんじゃないですか！」







バサッと手で広げられた着物。乱太郎ときり丸が扇子をあおぎ、雰囲気をつくる。







「………はぁ」







「あ、安倍先生が着物に無反応！！？」







土井先生が驚きの声をあげた。一年生はバタバタと慌てだし、晴先生を新野先生の所へ連れていこうとする。







「それに比べなんで五年生は落ち着いてるんだ！？」







「お前達、安倍先生に何か洗脳されてたのか！？







だって…給料前で銭がないからって着物をおかずに白飯を食べていたあの安倍先生がだぞ！」







「(晴…！！！毎回仕送り何に使ってんねん！！！」







土井先生、そんなの暴露したら余計に雨明(ドッペル)が心配するでしょう。大丈夫ですよ。晴先生に洗脳する力もありませんし。







「尾浜勘右衛門先輩！今日の委員会は避難活動するべきでは…！！」







「庄左ヱ門落ち着けきなって」







これはもう授業どころじゃないなと察する。







「雷蔵、これなら俺の変装の方が晴先生と似てる気がする」







「……話方もあれだけど、見た目だけはそっくりなのによく気がついたね、三郎」







「………直感。それに、俺より上手く変装するなんて侍所には100年早い。」







「相変わらず素直じゃないね三郎」







「どーいうことだよ雷蔵ｯ」







三郎は晴先生が連れていかれないか心配してるんじゃないかな。なんて言ったら、さすがに三郎でも怒るかな。

女の勘→←なんか色々

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す