こういう問題じゃない【忍たま乱太郎】

馬鹿力 ページ25

不破雷蔵side







三郎の作戦は、晴先生の大好きな女性用の着物をきて応援すること。

まさかたったそんなことで晴先生があの崖を登りきれるとは想像つかなかったが…







『安倍選手が難なく崖を飛び越えたぁあ！？！？』







助走を付けて突っ走り、崖を走り登れば、小さな足場に足を引っ掛けては飛び越えて素晴らしい着地見せるという人外じみた行動を見せる。

プロ忍者も驚きだ。







『国語教師の安倍選手、障害物を可憐にクリアー！！

障害物をもろともせず、もの凄いスピードでゴールへ向かっていく！！！これが火事場の馬鹿力というやつなのか！！』







アンカーは障害物がいくつかある。二つ目の障害物に似て、虫が針になったものも。守一郎や左近、同じレースの生徒を次々と抜かしていく。







『五年生、怒涛の快進撃で二位に詰め寄っている！そして今…







ゴール！！！

五年生たちの捨て身のパフォーマンスにより、最下位からの大逆転一位〜！！』







「晴せんせ…」







駆け寄ろうとすれば、晴先生はそのままの勢いで僕達の元へ。







「先生近い！！近い！！」







「駄目だよここシワができてるよ雷蔵くん君ならもっと桃色のような落ち着いた色が良く似合うのにこれじゃあ適当に選んだようじゃないか…」(ﾌﾞﾂﾌﾞﾂ







「さすがに気持ち悪いわ！！！雷蔵大丈夫か！？」







「な、なんとか…」







振袖や腰周り等を手直ししながらブツブツと喋る晴先生にやや恐怖を感じるほどだった。
三郎が晴先生の頬を叩くと僕の心配をする。

痛そう。







「はっ…私は今まで何を…」







「やばいよこの人…侍所呼ぼうか」







「晴先生一着でゴールしたんですよ！！」







「えっ！？八左ヱ門くん本当！？」







「それより救護班よんで頭見てもらった方がいい」







「兵助に言われるとそれは大変だ。お前も豆腐の病治してもらってこい。」







「え」







「そうだ！！勘右衛門くん！結果は…」







「…これはもう、暫定一位でしょうね。晴先生。」







大運動会は晴先生の予想外の活躍に盛り上がりを見せた。

罰→←アレ

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