こういう問題じゃない【忍たま乱太郎】

玉入れ ページ15

晴side







運動会の華といわれるらしい玉入れ。
忍術学園の紅白玉入れ。







「…煙い玉入れ…」







ただの玉を入れる競技なのに、なぜか籠(かご)の辺りが煙たくなっている。







『えぇ！？玉入れの玉の中に鳥の子が混ざってる！？

辺り一面煙が立ち込む、籠の位置も分からない状態です！どうやって玉入れをするのでしょうか！』







「鳥の子…？」







『口火に点火すると煙がたちこめる煙玉』
一々聞くのも悪いと思い、本を持ち出しました。借りてます図書委員会様。以前借りた物です。

なるほど、そりゃあ見えないね。目開けられないし。







「安倍先生、あんまり近くでみると危ないですよ」







「心配というか楽しそうというか…」







メコッと顔面に突如めり込む玉。







「流れ玉に当たりますよ」







「もぉ〜」







それならそう早く行ってください！
土井先生が注意する前に流れ玉に当たってしまった。痛い。







「もっと早く注意してくださいよぉぉうぇぇええん」







「そんな号泣しないでください」







「安倍先生大丈夫ですかー？」







「善法寺くーん！！」







赤くなったおでこ、鼻頭を優しく消毒してくれたよ。ありがとうございます。







「…………競技は？」







「あ…」







よく見たら目にわずかな涙が。
確か玉入れの選手に選ばれてたよね？あれ…？







「……すいません。僕が投げた玉だったので。」







「「なるほど」」







土井先生とハモってしまった。そんな私なんかに気を使わなくてもいいのにね。








「そんな安倍先生に気を使わなくても良いんだぞ」







「土井先生ぇ…」







「あ…すみません安倍先生。つい。」







「ついで済むんもんですか！！自分でも思いましたけど言われると悲しいんですよ！！」







「思ったんですね」

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