そういう問題じゃない【忍たま乱太郎】

掃除 ページ21

晴side







生首フィギュアの掃除を一つだけすることになった。一つだけ。さらに、周りには五年生の監視付きの元。







「そんな事しなくても良いのに…」







「ほら安倍先生、ここ、まだ汚れてますよ」







「久々知くんお静かに！！」







私は確かにヘタレで失敗はするが、生徒のためにしてあげたいという気持ちは確かだ。
少しでも出来ることが増えれば、それは生徒の助けになるのかもしれない。







「安倍先生って、お幾(いく)つなんですか？」







「綾部くんそれ今聞くこと！？」







「だって気になるんですもん」







「えぇ…私の年齢知ったところで何もないよ？」







教員の免許を取る時も、年齢を偽っていた。
まあ母さんが勝手にその年齢で送ったから、私もその年齢にされてたんだけど。







「確かその時は50……いや、45だったかな…」







まあ、本当は二十歳なんだけどね！
だが、時すでに遅し。五年生と立花くんが凝視の目で私を見る。







「ま、まさか安倍先生も山本シナ先生同様だったとは…！？」







「あの歳でこれ！？え…え、えぇ！？」







「………人の話は最後まで聞くって教わらなかったの？」







「「安倍先生に言われなくありません」」







「ぐっ…言い返せない辛さ…


とにかく、私は今二十歳だよ。

母さんが年齢偽ったらどの免許も取れるからとってこいって言って…あんまり年齢は知られたくなかったんだけど…秘密だよ？」







と、首を傾げて五年生を見る。
君たちは揃えば騒がしい。それでまた新たな噂が流れるのはごめんだ。







「先生、どこでそんな術覚えたんですか」







「もうそんな仕草しちゃ駄目ですからね」







「私も大概だけど、君らも人の話あんまり聞かないよね」







君たちの苦労が、今やっと分かることが出来ました。

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