政略結婚の果てに・・・(ジャン)2 (ページ29)

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(ジャン)

結局あいつは目覚めなかった･･･
俺達は先に壁内へ帰る

政略結婚がなくなっちまった今
あいつは俺を選んでくれるのか
信じてぇ･･･でも不安なんだ

アルミン「きっとAはジャンを選んでくれるよ」

(ジャン)「だといいけどよぉ･･･あいつは変に兵士の責任とか考えるやつだからな」

もしかしたら、ここを選んじまう可能性もある

そうこうしてる内に門のところまで来てしまった

あいつはまだ寝てんのか？
会いてぇ･･･置いてなんか行きたくない
いっそ担いで連れて帰ってやろうか
目覚めても政略結婚がなくなったなんて言わない

政略結婚だろうがなんだろうが隣にいてくりゃいい

やっぱり･･･担いで帰ろう
あいつと離れたくねぇ

(ジャン)「団長･･･あの」

俺は団長の近くまで馬をすすめた

エルヴィン「なんだ」

(ジャン)「俺･･･やっぱり担いであいつ連れて帰ります」

エルヴィン「ダメだ」

(ジャン)「でもっ！俺･･･あいつといたいんです
この先もずっと！」

エルヴィン「･･･担ぐ必要は無いようだが？」

(ジャン)「えっ」

ナツキ「おぃおぃ置いてくなんて酷いな」

勢いよく俺は振り返る

(ジャン)「！」

A「ジャン君･･･」

俺はプーに乗るあいつを自分の元に勢いよく引き寄せた

A「えっちょっ！落ちる！！」

ドスンっ

俺を選んでくれた

A「大丈夫！？」

Aが俺を選んでくれた嬉しさで
馬から落ちたが痛くねぇ

A「怪我してない？」

Aは俺の腕から抜けようとした

離したくねぇ

A「ちょっと！怪我してたらどうすんの」

ユナ「感極まってるのは分かるけど･･･2人とも早く馬に乗りなさい」

エルヴィン「そろそろ出発する」

渋々俺はあいつを離した

A「大丈夫？」

(ジャン)「あぁ･･･」

くそっ！
やっぱり離さなければ良かった

エルヴィン「君達は目覚めたばっかりだ、それぞれの愛おしい者の近くにいてくれ」

ケフィア「門あけます！！」

壁内へ帰る道中も
あいつを抱きしめたくて仕方なかった

巨人に遭遇しても戦わせたくなかった

(ジャン)「おい！無茶すんな！」

A「これぐらい大丈夫だよ！」

(ジャン)「俺が大丈夫じゃねぇ」

目覚めたばっかりなんだ、また倒れたらどーすんだよ

壁内へ帰るまでこのやりとり何回したか数えれない