検索窓
今日:5 hit、昨日:3 hit、合計:61,438 hit

秘密だよ? ページ19

nqrse side


今、目の前でうろたえているのは

俺ら魔物の頂点である大魔王であり

Aの父親でもある方だ


100年ぐらい前までは立派に魔王をやっていた。

Aが成長して、魔王の座を望むようになったから譲り

ご自身は大魔王に昇格された。


そうは言っても、ほぼ隠居してんのと変わらない

たいていは火庭園に引きこもっている

人間の役人……あれしろとかこれしろとかうるさい奴が来た時だけ

対応してるぐらい

その時は大魔王の名に恥じない仕事ぶりを発揮する

……と思いきや、頭を下げて機嫌を取っているだけ

Aはそんな姿ばかり見てきたから、少し大魔王に辛辣だ。


だけど、俺らは知ってるんだ。

大魔王がどんな思いでそうしているのか。

条約の件だってそうだ

あの時、あの悲劇のあと、大魔王が決断したんだ

まぁ、この話はいずれまた。


今言いたいのは、普段から大魔王らしからぬこの方が、更に不甲斐なくなるということ

親ばかというか、なんというか……

Aのことになると途端に自信がなくなるんだ


例えば俺が、Aが人間の男とこたつに入ってお話しているというじゃん

それも一人じゃなくて四人と。

そしたらまぁ、想像通りというか、思った通りというか

慌てふためくよね。


luzに少し睨まれたけど、まぁ知らんふりしとこ。


だって別に、慌てる大魔王が見たかったからとかじゃないもん。

部屋に入ってからじゃ卒倒しちゃうじゃんか。

優しさよ。俺の優しさ。



「おと、男……?しかもニンゲン……?」


luz「もう……大丈夫、みんな友達やから」


nqrse「うん。今はね」


luz「な〜る〜せ〜????」




おっと。口が滑った。




「なるほど……ワシはそやつらを消し炭に……」


luz「だめだめ!それやったらほんまにAに嫌われるよ!」


nqrse「お気に入りだもんね。Aの」




そう言えば大魔王は少し黙り、それからよしと頷いた

どうやら覚悟ができたみたい


ようやくこたつに入れそうだ


いやぁ……それにしても……





.






.




大魔王いじるの楽しい。




_______________

更新頻度が格段に下がります。

みんな過保護→←ついに登場?



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 9.9/10 (88 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
455人がお気に入り
設定タグ:歌い手 , 異世界
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

三歩止 - しずかさん» ありがとうございます!嬉しいです!もうすぐ続編に行くので読んで下さると光栄です! (2019年8月28日 22時) (レス) id: 7b39290272 (このIDを非表示/違反報告)
しずか - このお話、私のタイプどストライクです!!魔王の性格とか私の求めていたものです!!愛読させていただきます。 (2019年8月23日 17時) (レス) id: ef7732b81a (このIDを非表示/違反報告)
三歩止 - フランさん» そう言って貰えると嬉しいです!新作は特に言うこともなかったので1番最後に付け足してみました……! (2019年7月15日 19時) (レス) id: 7b39290272 (このIDを非表示/違反報告)
三歩止 - さくさん» ありがとうございます!時間見つけ次第更新していきたいと思います! (2019年7月15日 19時) (レス) id: 7b39290272 (このIDを非表示/違反報告)
フラン(プロフ) - この作品面白くて凄く好きです……!後新作の報告とかを1ページ使わずに下にちょこんと乗せている所も好きです() (2019年7月12日 0時) (レス) id: 24d7937625 (このIDを非表示/違反報告)

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:武蔵野 三歩止(ムサシノ ミホト) | 作者ホームページ:なし  
作成日時:2019年2月27日 18時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。