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「…で、何でそんなため息ついてんの」
紙パックのジュースを啜りながら聞くひなた。
今まで紹介しなかったが、私は1-Aです。
前の席に座るひなたに新しいプロデューサーのことを言う。
「新しい人が来たんだけど女の人でさ。
しかも一番上の学年であんず先輩に手ぇ出しやすい立場だし…心配だなって」
「…でもAも狙われる可能性あるんだからね?気をつけなよ」
その一言できょとんとしてしまう。
「え?だって、君たち私のこと好きでしょ?」
今度はひなたが固まった。
「みんなが私を裏切っても、私みんなのこと好きだから。別に気にしないよ」
そう言って笑えばハッとして安心したように息をつく。
「そうだね。…俺もAのこと、す、好き…だよ」
「ありがとー私も好き」
「…何で照れないの…」
まあ今はお昼休みだ。お弁当食べよう。
最近はお父さんに作って貰ってる。忙しいので…ごめんお父さん。
お弁当を開ける。
閉じる。
…そうなんだよな…。
何故かキャラ弁なんだよな…お父さんが作るの…。
でも食べないと放課後持たないし、それに今日は部活がある。
あの先輩の相手は疲れるから少しでも食べないと…。
意を決してお弁当を開ける。そして急いで食べる。
キャラ弁じゃん、と言うひなたの口を手で塞ぐ。
翠くんに聞かれたらどんだけ問いただされるか…!
ゆるキャラが絡むと鬼になるぞあの人。
因みにこの前お弁当見せたらあまりの完成度の高さに
「…ゆるキャラ興味無いって言ったじゃん…」
と言って一週間口をきいてくれなかった。理不尽もいいところ。
結局その後どこか行ったらゆるキャラのストラップを買ってくるという条件で許された。
この間あげたやつは病院にたまたまいたやつのを買ってあげた。
…あんなので良いならめっちゃ買ってくるけどなあ。
幸い、翠くんはいなかったのでセーフ。マジで良かった。
「…まあ、その先輩だけど。
しばらくは様子見でいいんじゃない?」
「っんぐ、そうだねえ。
まあ何かあったら教えてよ。私がぶっとばしに行くから」
拳を握って言うとひなたは青ざめて頷く。
…様子見、ね?
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狼(プロフ) - カルピンさん» うわあああごめんなさい!仮にもらびおじなのに…俺の阿保… ありがとうございます!頑張ります〜! (2017年3月5日 18時) (レス) id: 487fc714f0 (このIDを非表示/違反報告)
カルピン(プロフ) - こんばんは、楽しく見させて頂いております。仁兎の字が間違っていますよ。(なんかそっけない文ですいません(泣 これからも頑張ってください! (2017年3月4日 6時) (レス) id: 585f549c90 (このIDを非表示/違反報告)
狼(プロフ) - ウィング・ジョーカー《sgsyi 》さん» ありがとうございます!言葉が綺麗なんてそんな…!恐縮です!書いてる人間の心は汚いですけどね(( (2016年11月11日 21時) (レス) id: 487fc714f0 (このIDを非表示/違反報告)
ウィング・ジョーカー《sgsyi 》(プロフ) - こんばんわ!この小説読んでてとても面白いです!言葉がとても綺麗で読んでてまず飽きません。これからも頑張ってください!応援してます! (2016年11月11日 19時) (レス) id: 3f8be5b0cb (このIDを非表示/違反報告)
狼(プロフ) - 瀬名 凛さん» いや、一風変わった子の方が面白いなって思ってて。キャラは基本爆発させてます。キャラ崩壊しててすいません((ありがとうございます!更新頑張ります〜! (2016年9月24日 21時) (レス) id: 487fc714f0 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:狼 | 作成日時:2016年9月20日 0時