【ハイキュー】包帯少女のバレー部日和

じゅうきゅうわ ページ21

朝ご飯の時間になりました。




マネージャーが作ったご飯を選手が美味しそうに食べています。





……一人を除いて。





朝、私を探しまわって疲れたはずですが、ご飯を食べていません。





…ていうか、食べられません。





「……なあ、マネちゃーん…」





「あれ、何か聞こえた？」





「虫じゃないかな〜」





何を隠そう、白福さん達の怒りを買った黒尾さんです。






皆さん「諦めろ」と言わんばかりの目線を黒尾さんに向けています。





「おー？黒尾飯食わねーの！？」





「木兎さん、食べられないんですよ…うちのマネの怒りを買ったんで」





食べ終わった木兎さんと赤葦さんがそんな風に話しています。





食器を置きにきた時赤葦さんが





「…すいません、残り物でもいいんで、なんか与えてやってください。





流石に男子高校生が飯抜きは辛いと思うんで」





と、こっそり言いました。





『はい、そうするつもりです。





赤葦さん、優しいんですね』





「……練習相手にならないと、つまらないでしょう？」





ニヤリと不敵な笑みを浮かべます。






『強気な人、嫌いじゃありませんよ』





こちらも笑みを浮かべて返します。





驚いて目を丸くしましたが、すぐにふわりと微笑んで





「俺も。























＿＿＿Aさんのこと、嫌いじゃない」





木兎さんに呼ばれて練習に向かう赤葦さん。




…何故いきなり名前呼びなんでしょうか。





とりあえず、黒尾さんにご飯を運びましょう。





白福さん達の目を盗んで黒尾さんの元へ。





黒尾さんはバッと顔をあげたまま固まります。





見つからないようにメモを置いて清水さんのところへ。





『清水さん、そろそろ練習が始まると思いますのでドリンクをお願いします。





私は洗い物をしておきますから。





あと黒尾さんは少し遅れるとも言っておいて頂けますか？』





書いたメモを渡せば、微笑んで





「分かった。お願い」





と、他のマネージャーさんも連れて体育館へ行ってくれました。





……これでなんとか黒尾さんがご飯を食べれる環境が整いました。

























「＿＿＿何だよ、アイツ…かっこよ過ぎだろ」







『＿＿＿私がマネさんを体育館へ行かせますから、五分だけ食堂を出てください』

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