浅沼家の日常6

夏祭り ページ4

貴方side

今年のお盆は晋さんの実家がある岩手に帰省した


久しぶりにお義母さんやお義姉さん、そして親戚の人達に会えて楽しかったなぁ


そんなお盆も慌ただしくも無事に終わり、明日は東京に帰る日


浅「今年のお盆もあっという間だったなぁ」


『そうね。あぁ、私の夏休みも終わっちゃう...』


義母「2人とも忙しそうだからねぇ。いつもお疲れ様」


義姉「...そういえば、今夜家の近くで夏祭りやるみたいだから行ってみたら？気分転換になると思うわよ」


大智「祭り？！」


秀斗「行きたい！」


祭りかぁ、ここ数年は行けてないなぁ


義母「あら！それなら浴衣で行きなさいな！」


浅「浴衣なんてあったっけ？」


義母「この前おじさんから男物を何着か貰ったから着てみなさいな。それよりもAちゃん！」


『は、はいっ』


義母「あなたに着て欲しい浴衣があるの！ちょっとこっちにおいで！」


お義母さんとお義姉さんに引っ張られて別の部屋に連れていかれる


義姉「これよ！これ！絶対Aちゃんに似合うわ！」


『わぁ！』


そこにあったのは薄紫の生地に椿の柄が入った、パッと見ただけでも高いと分かる上等な浴衣


『こ、こんなに綺麗なもの私が着ていいんです
か？』


義母「むしろAちゃんだから着て欲しいの！」


義姉「じゃあ早速着付け手伝うわね！髪もやってあげる」


2人にされるがままどんどんと着付けられていく浴衣


お義姉さんは美容師をしているため、髪やメイクまでやってくれた


そしてあっという間に


義姉「完成！いやぁ、美人は着飾ってなんぼね！楽しかったわ！」


義母「晋太郎！そっちはもう出られる？」


浅「大丈夫〜」


義母「じゃあ行ってきなさい。晋太郎、Aちゃんのことちゃんとエスコートしなさいよ！」


浅「はいはい、任せなさいっt.....え？」


さっきの部屋から出てきた私を見て急に固まる晋さん


なんで？？


大智「母さんめっちゃ綺麗！」


秀斗「似合ってるよ！！」


『ありがとう。それより晋さんどうしたの？』


浅「い、いやなんでもない。じゃあ行くか」


大智秀斗「『いってきまーす』」


義母義姉「行ってらっしゃい！」









【その後の浅沼家(実家)】

義姉「晋太郎ったら完全に見惚れてたわね！」


義母「そうね。それに、晋太郎が着ていた浴衣見た？」


義姉「見た見た！まさかあんな偶然起きるのね。









夫婦揃って、昔お父さんとお母さんが着ていた浴衣を着るなんて」

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