浅沼家の日常5

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浅沼side

両手いっぱいに荷物を持って帰ってきたA


毎年のことだから慣れたけど、年々増えている気もする


でも嫉妬とかそういうのはしない


だって毎年一番最初に祝えるのは他の誰でもない。俺だから


大智秀斗「母さん誕生日おめでとう！」


浅「おめでとう」


『3人ともありがとう。消してもいい？』


そう言って俺の隣でロウソクを吹き消すA


今年はケーキまで手作りしてみた俺と双子


何だか誰かの誕生日をする度に料理のスキルも上がっている気がする


『ん〜！美味しい！甘さ控えめに作ってくれたのね！』


大智「あ、気づいた？」


秀斗「父さんがアドバイスくれたんだ！」


浅「アドバイスだけな」


『それでも嬉しいわ！ありがとう』


そしてしばらく談笑しながらケーキを食べた後、プレゼントを渡すことに


『一昨日も貰ったのにまた貰っちゃっていいの？』


秀斗「あれは母の日！今日は誕生日のプレゼントだぜ！」


大智「じゃあまずは俺と秀斗から！」


そういった2人は俺にも細長い箱を渡した


浅「ん？俺も？」


秀斗「うん！2人揃ってこそ意味があるんだ」


『開けるわね.....これは、お箸！』


浅「なるほどな。やるじゃん」


2人からのプレゼントは色違いのお箸


お箸は2本1組で初めて使えるもの


だから贈り物としては「夫婦が寄り添う」とか「幸せへの橋渡し」とかの意味があるらしい


大智「母さんの幸せは家族の幸せだからな！明日から使ってよ！父さんもな！」


『えぇ、もちろんよ。ありがとう』


秀斗「じゃあ次は父さん！」


浅「おう。...はい、Aおめでとう」


『ありがとう。


.....っ！！』


開けた瞬間に驚いた顔をするA


お、意味は知ってるみたいだな


大智「なになに？これは...口紅？」


秀斗「へぇ、珍しいね。でも母さんに似合いそう」


『っそ、そうね！この色も挑戦してみるわ！晋さんありがとう！』


照れてる照れてる(笑)


とりあえずAに伝わってるみたいで良かった


双子は気づいてないけど(笑)

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