１週間遅れた“おめでとう”【センラ】 (ページ9)

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待ち続けて約5分。よく見る小柄な人影が見えた

「A！！」

僕は直ぐにその影へと近づいた

『センラ?何でここに...学校のハズじゃ』

君は悲しそうにそう言った

「そんなの今はどうでもええ。なぁ、なんで引っ越すって教えてくれんかったん?」

ストレートにそう聞く

『...見送られたくなかった。また悲しくなるから』

目の下に雫をためながら君は言う

ムリもない僕も“さようなら”はしたくない

『でも、センラ来ちゃったね』

「A...またいつかあえるか。やから『ダメなんだよそれじゃ！』A...?」

急に怒鳴りちらしたA。何がダメなん...?

『ダメなんだよ...再開した日にはきっとセンラには彼女がいる...私ばかりが好きになるから！』

「...！」

意外な言葉に僕は目を見開いた。でもすぐに顔を整え

「彼女なんかつくらへん。だって僕は...Aが、好きやから」

『え』

「だから、絶対に彼女とかつくらん」

Aは僕より目を見開いていた