Story29 ページ31
「Aさん……!?」
「Aちゃんッ………!」
「Aはん…!?」
「Aちゃん………!!??」
私はそんな声は聞こえもせずそのまま避けれずにただただ上を見るばかり
「危ないっ……!?」
HiMERUくんは咄嗟に私の体を抱きしめ避ける反動と共に倒れ込んだ
私の意識はその衝撃とステージのセットが完全に落下しきって崩れる爆音で現実へと戻された
『あ………あ………』
「Aちゃん、怪我はねェか!?」
「HiMERUは長ズボンですので倒れたときにも傷はないのですがAさんはスカートですので…ほら擦り傷があります。」
「Aはん、大丈夫や!落ち着いて深呼吸や…!」
「スタッフさん、こっちっす!僕らは大丈夫っすけどAちゃんが……!」
観客席からは悲鳴や混乱でカオスめいていた
私は足も挫いたみたいで足首が痛くて赤い
私は後々に感じる痛みや周りの景色や声で現実感に苛まれた
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
ライブは緊急で終了
私は即座に病院へと運ばれ異常が無いか検査をして丁度終わったところ。
幸い足を挫いただけだったけど数年前の事故の件があるから念を押して一週間の入院が決まった。
病室に運ばれて、私はまだこの現実が信じられなくって心苦しく病室の天井を見つめる。
『どうして…』
数年前の事故、そして今回のライブでの事故。
どうして私はアイドルをしているというだけでここまで見舞われるの…?
アイドルをするということ自体私は許されないの?
そうやって段々と自己嫌悪に陥っていた最中ガラガラ…と病室の扉が開いた
「Aさん」
HiMERUくんが立っていた。
私は体をゆっくり起こしてHiMERUくんに心配させまいと微笑んで見せる。
『HiMERU…くん…』
「無理に笑顔を作らないでください。そんなことをしてもただAさんが追い込まれるだけですしHiMERUも心が痛むだけです。」
『ごめん、HiMERUくん。私…もう駄目かも』
私は気づかないうちに視界が滲んでベッドに水玉模様が1つ、2つと染み込んでいく
『私がアイドルをしてるだけでこうなっちゃう。他の人はこんなことになってないのになんで…私だけ…』
HiMERUくんは何も悪くないのを分かっているのにHiMERUくんを責めるような言い方をしている自分にまた腹が立ってもっと涙が溢れてくる。
だけどふと体が包まれる感覚がして、暖かさが体を駆け巡る。
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勿忘草色のダイヤスート(プロフ) - あんスタの七種茨君大好きさん» 返事が遅くなりすみません!凄く嬉しいお言葉ありがとうございます!息抜きに占ツク開くと通知来てて飛んできました(笑)これからもこの作品をよろしくおねがいします!私も茨大好きだなぁ… (2022年5月15日 13時) (レス) id: a8e241aa65 (このIDを非表示/違反報告)
あんスタの七種茨君大好き(プロフ) - とても面白い内容で一気に読んでしまいました笑続きが気になるし早く読みたい気持ちはあるけど学生生活を優先して下さい♪これからも応援してます頑張って下さいね☆ (2022年5月14日 13時) (レス) @page9 id: 498b316b23 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:氷雨 | 作成日時:2022年5月9日 14時