Story20 追憶編あり ページ21
「ぼくは、あなたよりアイドルとしても優れているのです!」
それが十条くんの口癖だった。
でもそのときは特に「HiMERUと呼びなさい!」と怒られたものだなぁ…。
だけどこの子は私を親の七光りだとか言わず純粋に一生懸命なアイドルとして見てくれた。
それが当時の私には泣くほど嬉しい事で十条くんにもびっくりされたし自分自身もここまで色々な感情を溜め込んできたんだなぁと分かった。
「なっ…?!なんで泣いているのです?!ぼくがいるのです!アイドルとして人を笑顔にする存在なんですから泣かずに笑いなさい!これは命令です!」
『ごめっ…嬉しかったから…!今までそうやって対等に見てくれた人はいなかったの…。だから十条くんが初めてで今凄い幸せなんだよ…!』
「だったら尚更笑うのです!幸せなら笑うものだとぼくは思いますけど…?というか十条と呼ばないでください!HiMERUと呼びなさい!」
『えへへ…ありがとう、十条くん。』
「だから!ぼくはHiMERUなのです!」
楽しかった。
こうやってくだらないことで笑い合って色々お話して友達という存在自体がとても私にとって希望だった。
十条くんはなんとも同じ玲明学園中等部の子らしく私達は必ず高等部でも良きライバルで居ようと約束を交わした。
だけど玲明学園高等部の入学式当日私は普通に学園へと向かうつもりだった。
だけど事故に遭ってしかも運悪く打ち所が悪かったらしく私は一度意識不明にまで陥った。
目覚めれば母は泣きじゃくっているし私も現状を理解すれば自然と涙が溢れて止まらなくなっていた。
アイドルとして生きていけない
アイドルとして"良きライバルで居よう"
その約束が果たせなくなるのではないか
そんなことが私の頭の中でぐるぐるとかき回され消えない。
幸い完治したけど心に残るのが1つ。
十条くんが大きな傷を負ったこと。
138人がお気に入り
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
勿忘草色のダイヤスート(プロフ) - あんスタの七種茨君大好きさん» 返事が遅くなりすみません!凄く嬉しいお言葉ありがとうございます!息抜きに占ツク開くと通知来てて飛んできました(笑)これからもこの作品をよろしくおねがいします!私も茨大好きだなぁ… (2022年5月15日 13時) (レス) id: a8e241aa65 (このIDを非表示/違反報告)
あんスタの七種茨君大好き(プロフ) - とても面白い内容で一気に読んでしまいました笑続きが気になるし早く読みたい気持ちはあるけど学生生活を優先して下さい♪これからも応援してます頑張って下さいね☆ (2022年5月14日 13時) (レス) @page9 id: 498b316b23 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:氷雨 | 作成日時:2022年5月9日 14時