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「お前が好きなんだ!!!」
突然真緒に手首を掴まれて、叫ぶように言われたその言葉。
「…は?」
驚きで言葉が詰まる。
まだ練習、終わってなかったわけ?
そう疑いの目で真緒を見ると、真緒は俯いたまま言葉を必死で紡いでいた。
「嘘つきでごめん
俺は…ずっと前からお前が好きなんだ
俺が今までお前に言った好きは───全部ほんとの言葉だ」
声が震えていて。それでもすらすらと言葉が紡がれる。
───嘘のように見えなかった。
これは私が真緒を好きな未練のせいで見える幻覚なのかなんて思うくらい、本当に聞こえてくる。
「これ以上好きにさせないでくれ…!
ッ俺の、本番の相手は───!
お前なんだよ! Aが、俺は好きだ!」
勢いよく真緒は顔を上げた。
真緒の必死な瞳と目が合う。
何も言い出せなくて。驚きで何も考えられなくて。
重苦しい沈黙が続く。どうしようもなく気まずい。
それでも頭の中は真っ白で。そんな中で浮かんだ言葉は、一つだけだった。
「…こちらこそ」
「え?」
「私でいいなら、こちらこそ…よろしく」
これ以上驚かせないでほしくて。
本当だったらこれでどうなるんだろうって。
もしかしたら『冗談だよ!』なんて言われてしまうかもしれないけど。
余裕なフリを必死で取り繕って、真緒の言葉に返事をする。
「…ッ俺と、付き合ってください」
「うん、私でいいなら、喜んで」
まだ真緒は緊張しているのか、声が震えている。
私も負けないくらいに緊張しているけど。
余裕なフリで必死で切り抜けて。
だらしないところを見られたくない。
───ああやっぱり、私はアンタが好き。
絶対絶対、だらしないところを見られたくないなんて思ってしまうくらいに、アンタが好き。
◇
ホルト・リプライ ページ29
◇
突然真緒に手首を掴まれて、叫ぶように言われたその言葉。
「…は?」
驚きで言葉が詰まる。
まだ練習、終わってなかったわけ?
そう疑いの目で真緒を見ると、真緒は俯いたまま言葉を必死で紡いでいた。
「嘘つきでごめん
俺は…ずっと前からお前が好きなんだ
俺が今までお前に言った好きは───全部ほんとの言葉だ」
声が震えていて。それでもすらすらと言葉が紡がれる。
───嘘のように見えなかった。
これは私が真緒を好きな未練のせいで見える幻覚なのかなんて思うくらい、本当に聞こえてくる。
「これ以上好きにさせないでくれ…!
ッ俺の、本番の相手は───!
お前なんだよ! Aが、俺は好きだ!」
勢いよく真緒は顔を上げた。
真緒の必死な瞳と目が合う。
何も言い出せなくて。驚きで何も考えられなくて。
重苦しい沈黙が続く。どうしようもなく気まずい。
それでも頭の中は真っ白で。そんな中で浮かんだ言葉は、一つだけだった。
「…こちらこそ」
「え?」
「私でいいなら、こちらこそ…よろしく」
これ以上驚かせないでほしくて。
本当だったらこれでどうなるんだろうって。
もしかしたら『冗談だよ!』なんて言われてしまうかもしれないけど。
余裕なフリを必死で取り繕って、真緒の言葉に返事をする。
「…ッ俺と、付き合ってください」
「うん、私でいいなら、喜んで」
まだ真緒は緊張しているのか、声が震えている。
私も負けないくらいに緊張しているけど。
余裕なフリで必死で切り抜けて。
だらしないところを見られたくない。
───ああやっぱり、私はアンタが好き。
絶対絶対、だらしないところを見られたくないなんて思ってしまうくらいに、アンタが好き。
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まいとりー。(プロフ) - 夏目かこさん» 夏目かこさん、コメントありがとうございます。そうです、大正解です!! (2022年9月14日 7時) (レス) id: a716690bac (このIDを非表示/違反報告)
夏目かこ - ハニワですね、告白予行練習 (2022年9月13日 23時) (レス) @page3 id: 26710bd71c (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:まいとりー。 | 作成日時:2021年11月20日 23時