エスケイピストのわがまま/1 ページ12
◇
「Aー！！！」
「あっ、あんず」
午前十時。あんずと待ち合わせ場所で合流。
真緒が我が家にやってくるのは三時頃。確か今日は家の用事がある〜、とか言ってた。
───今から遊べば、少しは気が紛れる、はず。
「にしても、Aからお誘いって珍しいね〜」
「………あ」
そういえば、と私はあんずに向き直る。あんずは不思議そうに小首を傾げた。
「そういえば、今日羽風先輩にデート、誘われてなかったっけ、あんず」
「うぐっ、」
あんずの動きが固まる。図星だ。
「だめじゃん、羽風先輩、たぶん待ってるよ？」
「やだやだっ、私Aとデートするもんっ！」
腕をぎゅっと抱かれ、あんずに懇願される。
私は何かと女の子に弱い。お願いをされてしまうとやっぱり、断れない。
「………わかった。じゃあ今日はめいっぱい楽しもっか！」
そう笑って見せると、あんずも嬉しそうに首を縦に振った。
＊
＊
＊
おまけ。その頃の羽風先輩。
「……あんずちゃん、なんか遅くない…？ えっ、なんか誘拐されてたり…」
羽風がありもしないことを悶々と想像しかけたとき、携帯が揺れた。
あんずあ、羽風先輩。私Aとデートしてるので今日行けません
10:04
かおるえっ
10:05
あんずそれじゃあ。私Aとのデートに集中したいので、連絡してこないでください。
できれば一生だと嬉しいんですけど…
10:05
「うそでしょあんずちゃあああああああああああああああんッッッ！！！！」
◇
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まいとりー。(プロフ) - 夏目かこさん» 夏目かこさん、コメントありがとうございます。そうです、大正解です！！ (2022年9月14日 7時) (
レス) id: a716690bac (このIDを非表示/違反報告)
夏目かこ - ハニワですね、告白予行練習 (2022年9月13日 23時) (レス) @page3 id: 26710bd71c (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：まいとりー。 | 作成日時：2021年11月20日 23時
