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5日目__(2) ページ9

「ベルゼブブ____あなたが.....。」

「覚えておいて損はないだろう。そうだな、ベアルとでも呼んでくれ。
それにしてもこの森に人間を連れてくるとは、正気か?」

「いやあ、人生に経験は大事かなぁと思ってさ」

「相変わらずのんきなやつめ」

魔王さまとベアルさまが楽しく談笑しているのを見ると、自分がさらわれた身であることを忘れそうになってしまう。
先ほどからギムさまが辺りをちらちらと気にしてらっしゃったり、心配事はつきませんがいい人そう、もとい、いい悪魔そうな方でひとまず安心です。

「聞いたかね魔王。勇者がお前の城へ向かっているらしいが」

「ああ____彼女を連れ戻しに来たのだろう。彼女にはもう少しここにいてもらわなくては困るんだけど」

「なぜあの子を拐ってきたのだ?お前のことだ、まさか生贄なぞにする気はあるまい」

見知らぬ人間を信用してはいらっしゃらない様子の君主さまに、魔王さまは優しく優しく微笑んで、こうおっしゃりました。

「ひそひそひそ」

「「はぁ!?」」

人間の聴力ではとても聞き取れませんでしたが、お二人はしっかりと聞かれたようです。
周りの皆さまもものすごい顔で魔王さまを見つめてらっしゃいますし、なんだか怖いです。

「そ、そんなに驚くことだろうか」

「そりゃ驚きますよ!だってあなたの.....。い、いやその」

「まさか貴様にそんな趣味があったとは.....。生贄よりたちが悪い」

ベアルさまは身震いをさせ、鋭い目付きでわたくしを見下げる。人間体とはいえ頭一つ分以上の身長差の彼から発せられる威圧感はすさまじく、今にも倒れてしまいそうです。

「ああ、そうだ。彼女と私たちをここに泊めてくれないか」

「貴様らはまだしもこの少女もか?女をこの森に寝かせるなぞ」

「おーい、あの、ベアルさん?俺も一応女なんですけど」

魔王さまは一体何の目的でわたくしをさらったのか____それが分かるのはもう少し先の話になりそうです。
それにしてもあの人.....。私の婚約者.....。今頃何をしていることやら。まああんな男のこと、どうでもいいことですけれど。

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設定タグ:ファンタジー , クソ遅更新 , 異世界   
作品ジャンル:ラブコメ, オリジナル作品
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ファイアー@宝石の国沼(プロフ) - arisunekoさん» 分かりました!更新は遅くなるかもしれませんが必ず登場させたいと思います!ありがとうございます! (2019年6月9日 21時) (レス) id: 58297e2569 (このIDを非表示/違反報告)
arisuneko - ん〜、いつも冷静に物事を見ている的な! (2019年6月9日 20時) (レス) id: 322193fd57 (このIDを非表示/違反報告)
ファイアー@宝石の国沼(プロフ) - arisunekoさん» おお〜〜素敵なキャラをありがとうございます!!実在の魔族しか募集しないつもりでしたが.....素敵です!!性格などの指定はありますか? (2019年6月9日 16時) (レス) id: 58297e2569 (このIDを非表示/違反報告)
arisuneko - 名ガイス 真名ユース=ガイスト 魔族の精霊使いはどうでしょうか!なんとなく作ったキャラです (2019年6月9日 11時) (レス) id: 322193fd57 (このIDを非表示/違反報告)
ファイアー@宝石の国沼(プロフ) - 作者から:登場させてほしい魔族や天使、盗賊などの勇者の仲間は随時受け付けます。みんなの溢れるアイデア募集中!!(創造力の乏しさを補おうとする女) (2019年6月5日 18時) (レス) id: 58297e2569 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:ファイアー@橙蛙不二周助の人 | 作成日時:2018年8月22日 20時

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