目立つ ページ7
ルンルンな気持ちで階段を駆け下りて、秀明から、家へ帰ろうと思っていたの。
階段を下っている時、わたしは玄関のほうに人だかりがあるのが見えた。
女の子たちが黄色い歓声をあげながらその人？たちの周りを囲っている。
これはもしかして…と思い、階段を降りた後、すぐ近くの柱の影から人だかりの方の様子を見たんだ。
女子たちの中心にいたのはやっぱりKZのみんなだったんだ。
若武は、目立つことができて満足！っていうような顔してるけど、上杉君は、あんまり気分が良さそうな顔をしていない。
でも、秀明から家へ帰るためには外に出なければならないし、外に出るためには玄関口のところからしか、出られない。
玄関口から目立たないように出ようとしても、匂いできっと翼にバレてしまう。
私は目立って帰ることしかできないのかな。
いっそのこと、透明人間にでもなれたらいいのに。
そう思った時ペンダントが光った。
そして、私の視界は一瞬真っ暗になり、また光を取り戻したの。
さっきと何一つ変わらない景色。
あの一瞬の暗闇はなんだったんだろう。
とりあえず目立たないよう、人混みの中を通ることにしたんだ。
「アーヤ、遅いな。なんかあったのか？」
「バカ、立花だって、授業が長引いてるかもしれねーだろっ。そのちっちゃな脳みそで考えろ。」
「なんだと上杉ー！」
「なんだよ若武っ」
若武と上杉君が、みんながいる前でそう言った。
自分の名前を、若武や上杉君が発するだけで多くの人から嫉妬される。
お願い、どうかバレませんようにと願いながらひっそりと集団の中を進んでいく。
「あれ、アーヤの匂いがする。この近くからだ。」
そう翼が言った瞬間、わたしは背筋が凍る思いだった。
「あ、俺も霊じゃないけど、なんか、強い力を感じるんだよ。」
忍も何か言ってるし。
そう思いながらも私はゆっくり素早く道の中を進んでいく。
KZのみんなにバレないよう慎重かつ、迅速な対応が取れないと私はここから逃げられない。
そして、私はバレずに秀明の玄関から出ることができたの！
心の中で喜びながら静かに家路についた。
家に帰ってる途中またペンダントが光って再び視界が暗くなった時、目の前になぜか、KZのみんながいて凄く不思議に思ったの。でも、結局途中から家まで送ってもらたことになったんだ。
みんなと一緒にいれたし、特に目立つこともなかったから、凄く充実した時間を過ごせて、嬉しかった。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 15人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「アニメ」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
クッキーベル(プロフ) - 美幸さん» コメントありがとうございます！！この作品の存在すっかり忘れてました！←は 最近ろくに更新できてなくてすいません…(汗)続きも頑張らせて書かせていただきたいと思います！ (2020年8月29日 22時) (
レス) id: 456e770b4f (このIDを非表示/違反報告)
美幸 - 面白いです。つづきがんばってください。応援しています (2020年8月29日 21時) (レス) id: 2923a62ad5 (このIDを非表示/違反報告)
クッキーベル(プロフ) - ありがとうございます！！こんな駄作を褒めてくださる読者様は本当に神様です！！この作品あんまり更新してなくてすいません(土下座) こちらの作品もまだまだ頑張りますんで、これからも応援してくださったら嬉しいです！！ (2020年6月17日 18時) (レス) id: 456e770b4f (このIDを非表示/違反報告)
紗和奈@視力低下につき“無”浮上(プロフ) - わ、すごく面白い…！尊敬っ！更新、無理のない範囲で頑張ってください！応援しています！ (2020年6月17日 18時) (レス) id: 5365fef273 (このIDを非表示/違反報告)
クッキーベル(プロフ) - 華菜原 舞衣さん» わわっ！コメントありがとうございます！！！私が天才作者！？そんなわけないですけど、すごく嬉しい褒め言葉です！！！これからも更新頑張りますので、応援よろしくお願いします！！ (2020年5月18日 17時) (レス) id: 456e770b4f (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：クッキーベル | 作者ホームページ：http://uranai.nosv.org/u.php/hp
作成日時：2020年4月24日 8時
