出発 ページ14
今日はついに出発の日。
あれからあっという間に時が過ぎ、今日という日を迎えた。
浜田の思い出もたくさんできたし、塾での思い出もたくさんできた。
学校も秀明も辞めて、魔法界でも本当に必要になりそうなものだけを鞄に詰め、家族に送られながら私は出発する。
実はね…KZのみんなには、秘密で行くことにしたんだ。
ごめんね、みんな。
最後に手紙を一筆残しておいたから、ペンダントに強く願って若武の家のポストに入れてもらえる魔法をかけた。
これからほうきにのって空を飛んだり、私の魔法で笑顔になってくれる人を想像し嬉しい気持ちになる半分、KZのみんなと刺激的な事件を追いかけられないこと、お別れをまともに言えなかったことに残念な気持ちが半分。
大好きだからみんなのこと。
私のわがままを許してね。
あの日、ベッドに置いてあった手紙を再び開く。
あの手紙が私の運命を変えてくれた。
手紙を開いてすぐに、またあのおじいさんが現れ、こう話しかけてくる。
「ついに今日じゃなあ。ワシも君に会えるのを楽しみにしておったぞ！」
嬉しそうに微笑みながら、笑うその姿に私も思わず笑顔になった。
「私も魔法でいろんな人を助けたいです。
魔法界への扉を開いてください。」
笑顔の中で、真剣な眼差しを向けそう伝えた。
おじいさんも私の真剣さを認めてくれたのか、
「今から現れるここの扉にピンキーハートのジュエルをセットしてくれ。そして、心から魔法界へ行きたいと願い、
"ピンキーハート、私を魔法界へ連れていって！"と叫ぶのじゃ。そしたら、こっちの世界へ来れる。さぁ、となえるのじゃ！」
おじいさんがそう言ったと思ったら、目の前に大きくて長年の趣を感じさせる扉が現れた。
そこの真ん中にハート型の窪みがある。
そこに私のピンキーハートを埋め込み、呪文を唱える準備をした。
あっちの世界で私は求められてる。
求められてる期待に応えなきゃ。
そう再度決意した。
そして最後は家族に
「私、向こうでも頑張るから！今までありがとう！これからもよろしくね！」
そしてここにはいないKZのみんなにも
「今までありがとう！大好きだよ！」
誰にも伝わらないけど、自分の中で言えてとても嬉しい。
そう伝え、呪文を唱えた。
「ピンキーハート！私を魔法界へ連れていって！」
と。
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クッキーベル(プロフ) - 美幸さん» コメントありがとうございます！！この作品の存在すっかり忘れてました！←は 最近ろくに更新できてなくてすいません…(汗)続きも頑張らせて書かせていただきたいと思います！ (2020年8月29日 22時) (
レス) id: 456e770b4f (このIDを非表示/違反報告)
美幸 - 面白いです。つづきがんばってください。応援しています (2020年8月29日 21時) (レス) id: 2923a62ad5 (このIDを非表示/違反報告)
クッキーベル(プロフ) - ありがとうございます！！こんな駄作を褒めてくださる読者様は本当に神様です！！この作品あんまり更新してなくてすいません(土下座) こちらの作品もまだまだ頑張りますんで、これからも応援してくださったら嬉しいです！！ (2020年6月17日 18時) (レス) id: 456e770b4f (このIDを非表示/違反報告)
紗和奈@視力低下につき“無”浮上(プロフ) - わ、すごく面白い…！尊敬っ！更新、無理のない範囲で頑張ってください！応援しています！ (2020年6月17日 18時) (レス) id: 5365fef273 (このIDを非表示/違反報告)
クッキーベル(プロフ) - 華菜原 舞衣さん» わわっ！コメントありがとうございます！！！私が天才作者！？そんなわけないですけど、すごく嬉しい褒め言葉です！！！これからも更新頑張りますので、応援よろしくお願いします！！ (2020年5月18日 17時) (レス) id: 456e770b4f (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：クッキーベル | 作者ホームページ：http://uranai.nosv.org/u.php/hp
作成日時：2020年4月24日 8時
