私の中に眠る力

何かおかしい ページ2

今日は平日で学校がある日。


あのペンダントを見つけた日から、私は極力ずっとペンダントを持ち歩くようにしてるんだよね。


校則的にはアクセサリーは肌につけてなければ持って行ってもセーフだと思うし、




私はペンダントが傷ついたり、汚れたりしないようハンカチで包み、学校に持っていく。




おばあちゃん、今日も私、頑張るね！


そう思い、ハンカチで包んだペンダントを、かばんの中にしまった。



今日は、いつもより時間に余裕を持って家を出ることができたから、早めに学校に行って自習することにしたの。



「行ってきます。」

ママ達に挨拶をして、玄関の扉を開ける。
そしてその後、自転車が置いてある庭のところまでいって自転車のロックを外す。



それから走行を始め、駅までの長い坂道を風を感じながら颯爽と走り抜けるの。


今日はいつにも増していい天気だなぁ。

そんな呑気なことを思いながら自転車を運転してた。





そして、いつも通る駅の近くの交差点。
ここは人通りが少ないから基本的に私は止まったりせずに
進んでるんだけどね。


…どうやら、今日は先客がいたらしくて。

次の瞬間、男子高校生が私に向かって突っ込んでくる構図が出来上がっていた。




その交差点は坂を降り切ったすぐ近くにあるから、自転車も結構な速度が出てて、私は確実に無傷ではいられないな、って覚悟したくらい。





誰も助けてはくれないと思ったけど助けてって強く願った。




そしたら、通学鞄が大きな光を放って。


そして、自転車が突っ込んできたと思った瞬間、







…なんと、私の自転車は2mほど空を浮いていた。
もちろん、私を乗せたままで。




あまりにも不思議な出来事に思考が停止し、思わず絶句した。





自分が体感しているあまりにも非現実的なことに、パニックになり、バランスを崩して自転車から落っこちそうになるものの、なんとか堪える。



あの事故は避けられたけど、なんで私、空を飛んでいるんだろう。







私の脳内は情報過多でパニック寸前。



でも、暴走自転車が過ぎ去った少し経った頃、ゆっくり、ゆっくりと地上に降り、私が自転車のペダルを漕ぎ出すと、何事もなかったかのように、走行しだしたの。






…ほんとに今の、出来事はなんだったんだろう。


夢じゃないよな、と思いながらも、自転車は駅の近くの駐輪場に着いたため、自転車を置き、遅刻しないよう電車に乗ろうと、駅まで向かった。

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