誘拐:6 ページ6
『フ、アッハハハハハハ!!
予想通りのこと言ってくれちゃって!
バカはあんたよ、あたしはあんたのことは何でも知ってるのよ。
考えてることなんて筒抜けなんだから!』
「ふはっ、ぬかせ!
俺は絶対にここを抜け出す。
最後に泣くのはオマエだぜ、A!」
俺が言い返すと、Aは満足げに笑う。
『あんたが歯向かってくることも計画のうちよ。
……あぁそうだ、この部屋はトイレもお風呂も付いてるから、好きなときに使っていいわよ。服もね。
食事はあたしが運んであげるわ。
あんたを殺すために料理も練習したのよ。』
「へぇ、そいつは物騒な理由だな。」
『まぁね。……じゃ、あたしは夕飯作ってくるわ。』
Aは再び部屋を出ていこうとした。
「おい。……最後に2つだけ聞かせろ。」
『……何、』
Aはイラついた顔で振り向く。
「オマエ、名字は?」
『……早波。』
「じゃあ、俺と会ったことはあるか?」
『!』ピクッ
Aは一瞬だけ肩を揺らしたが、「……ないわ。一度もね。」と答えた。
気になったが、俺は部屋を出ていくAを今度こそ見送った。
後に残ったのは、先程までの喧騒が嘘のような静けさ。
俺は思考の波に頭を沈めた。
、
―――これが、俺とAの奇妙な生活の始まりだった。
365人がお気に入り
この作品を見ている人にオススメ
「黒子のバスケ」関連の作品
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
Mae(プロフ) - かぼちゃポンタさん» コメントありがとうございます!!メインの2人以外にも結構時間を割いているので、そんな風に黒子の活躍(?)を見ていただけて嬉しいです笑。レス遅くなってすみませんでした! (2016年8月30日 16時) (レス) id: 56d5d2ac75 (このIDを非表示/違反報告)
かぼちゃポンタ(プロフ) - 黒子の締めで笑いました、はい!2見てきます!! (2016年7月26日 14時) (レス) id: b325383cfb (このIDを非表示/違反報告)
Mae(プロフ) - スピカ@しののんとmarvelousへの旅さん» 伏線ともいえない伏線もどきは一応張っていたのですが、やっぱりわかりにくかったですよね……すいません!黒子のほかにも謎はたくさん残してあるので、また推理しながら楽しんでいただけたなら幸いです。コメントありがとうございます!! (2016年3月30日 20時) (レス) id: 56d5d2ac75 (このIDを非表示/違反報告)
スピカ@しののんとmarvelousへの旅(プロフ) - まさかの、手伝いが、黒子だったとは、、、 驚きのあまり、十秒間口にポカーンてなってました笑 今まで分からなかったところがわかって、すっきりはしたけど、続きを読むのが楽しみです。 本当黒子とか思いませんでした (2016年3月30日 18時) (レス) id: 5f4212bb8d (このIDを非表示/違反報告)
Mae(プロフ) - 狐サマさん» 長いこと引っ張ってきた伏線がやっと表に出たので、私自身もホッとしてます笑。花宮はいい意味で期待を裏切ってくれる存在だと思ってるので、読者様に対してもそう在れたのなら幸いです。コメントありがとうございます! (2016年1月28日 22時) (レス) id: 56d5d2ac75 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:Mae | 作成日時:2015年5月12日 22時