検索窓
今日:11 hit、昨日:3 hit、合計:87,334 hit

誘拐:22 ページ27

『まこと』





















『まーこーとぉ』


















『まことさーん?』


















『まーこちゃん、』



「それはヤメロ」



『なんだ、聞こえてるなら返事くらいしなさいよ。

まだ朝のアレ怒ってんの?』



「……」



『激おこ?』



「うるせぇ激おこって言うな」



『えー』








ウザイ。まじでウザイ。

本気で今コイツと喋りたくない。

顔見てるだけでイラつくわ頬膨らましてんじゃねぇよ。



というのも、Aの言う通り俺は朝のアレで激おこ……じゃない、物凄く気分が悪いからだ。

朝のアレってのは、例のごとくAの嫌がらせだ。まだここに来て数日しか経ってないが、あれは今までで一番最悪の嫌がらせだった。


簡単に言えば、朝洗顔しに洗面所に行ったら、鏡いっぱいにクソバカでかい"名前を言ってはいけない例のあのヒト"(名前言うと「ワシの噂しとった?」とか電話掛かってくる)の笑顔の写真が貼り付けられてた。


吐くかと思った。


いや、マジの話。

起きたらAが俺に抱きついて寝てて。俺の方が早く起きたと思ってたんだよ。

Aを引っぺがして洗面所の扉開けたらあのヒトがめっちゃいい笑顔でこっち見てんだぞ。

怖ぇっての。




Aがなんであの妖怪の写真持ってんのかは知らねぇけど。
思い出す度鳥肌が立つ。




まぁそんなわけで今大変虫の居所が悪いワケだが、コイツはそんなこと気にしない。

本棚から適当に引っ張り出した本を読んで寝転ぶ俺の腹に乗ってきた。猫かよ。



「暑い。重い。邪魔。どっか行け乗ってくんな」


『にゃー』


「キモチワルイ」


『失礼ね』




ていうかコイツ、気まずくねぇのかな。

昨日は結構色々あったのに……全快、むしろ全開だ。俺も治ったみたいだけど。








あーあと、そうだ。なんで俺がAとゆっくり本なんか読んでるか。

まぁ簡単に言うとAがいると部屋を漁ったりできねぇから。

けどこの暇を潰すのに、Aとお話する()とかこっちの気が狂うだろ?Aも今日はここを出ていく気はないみてぇだし。だからできるだけこのムカつく存在を気にしないように読書することに落ち着いたわけだが。

Aの方はこっちを構わない気もなかったらしい。




「……おい、おい!

ひゃめろ、頬ひっふぁんな」


『うわーよく伸びる。てか肌白っ。つるっつるだし。』


聞いちゃいねぇし。OLのセリフかよ。

誘拐:23→←追う者[5]



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 9.9/10 (266 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
365人がお気に入り
設定タグ:黒バス , 花宮
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

Mae(プロフ) - かぼちゃポンタさん» コメントありがとうございます!!メインの2人以外にも結構時間を割いているので、そんな風に黒子の活躍(?)を見ていただけて嬉しいです笑。レス遅くなってすみませんでした! (2016年8月30日 16時) (レス) id: 56d5d2ac75 (このIDを非表示/違反報告)
かぼちゃポンタ(プロフ) - 黒子の締めで笑いました、はい!2見てきます!! (2016年7月26日 14時) (レス) id: b325383cfb (このIDを非表示/違反報告)
Mae(プロフ) - スピカ@しののんとmarvelousへの旅さん» 伏線ともいえない伏線もどきは一応張っていたのですが、やっぱりわかりにくかったですよね……すいません!黒子のほかにも謎はたくさん残してあるので、また推理しながら楽しんでいただけたなら幸いです。コメントありがとうございます!! (2016年3月30日 20時) (レス) id: 56d5d2ac75 (このIDを非表示/違反報告)
スピカ@しののんとmarvelousへの旅(プロフ) - まさかの、手伝いが、黒子だったとは、、、 驚きのあまり、十秒間口にポカーンてなってました笑 今まで分からなかったところがわかって、すっきりはしたけど、続きを読むのが楽しみです。 本当黒子とか思いませんでした (2016年3月30日 18時) (レス) id: 5f4212bb8d (このIDを非表示/違反報告)
Mae(プロフ) - 狐サマさん» 長いこと引っ張ってきた伏線がやっと表に出たので、私自身もホッとしてます笑。花宮はいい意味で期待を裏切ってくれる存在だと思ってるので、読者様に対してもそう在れたのなら幸いです。コメントありがとうございます! (2016年1月28日 22時) (レス) id: 56d5d2ac75 (このIDを非表示/違反報告)

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:Mae | 作成日時:2015年5月12日 22時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。