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誘拐:49 ページ7

「……プロフィールというと、この辺でしょうか。あと他には聞いておくことはありますか?」


「ん……」



他……、他に、か。

正直謎の部分が多過ぎて挙げればいくらでもキリがないだろう。
これ以上深い話に踏み込むと本題から逸れていきそうだ。ここらで切り上げるのが吉か。


「いや、特には……」

「ちなみに好きな食べ物はイチゴとマカロンだそうです」

「女子かッ」


いや、女子……女子で合ってるけど、イチゴとマカロンて。本気で言う奴居ねぇよ。ぜってぇ巫山戯てるだろ。

てかその情報いま要るか?
明らかに要らねーだろ。



「おいバカ、お前のせいで話逸れてんだろ」

「はは、バレましたか」

「わざとか。わざとだな?」


コイツはこういう奴なんだ。
いちいちジョークに付き合ってイラついてたらそれこそキリがない。

オーケー、落ち着け俺。
反撃だ。


「あー、そうだな。
じゃあ最後に一つだけ。」


「どうぞ?」


「Aにとっての父親は何番目の男だと思う?」


「…!」





黒子の表情がぴくりと反応した。






「何番目、ですか。
仮にも人様の父親に向かって、失礼な言い方ですね」


「言い方なんてどうだっていいだろ。質問に答えろよ。」


「……」



ここにきて初めて答えに詰まる様子を見せた黒子。



暫く病室を静寂が包む。




ゆっくりと時計が時を刻む音だけが響いた。









「……さぁ。

僕には、父は1人だけなので……、分かりませんけれど、」









重たそうな口を動かし、一文字ずつ吐き出すように続ける。









「実の父親が……自分が相当幼い頃に亡くなってしまったなら、







もう片方の『2番目』の方が父親に見えてしまうのも仕方ないんじゃないですか。」






「だろうなぁ」




俺は天井を仰ぎ、はっ、と笑ってみせた。








「…そういうつもりですか。いいですよ。
Aさんのお父様の話から本題に入りましょう」


黒子はいつもの調子に戻って、淡々とそう告げた。

いや、正確には少し睨みながら、か。

黒子がAの前で一番避けたい話題に態と仕向けた。
つくづく俺って性格が悪いなぁ。

けれど、お前と長々話すつもりもないんでね。



「そりゃドーモ。」


「いーえ。では単刀直入に行きましょう。











.










Aさんにとっての父親、その人の名は、花宮 誠治。


貴方の父親と同一人物だ。」

誘拐:50→←誘拐:48



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クロユリ_Leia - 完結まで、楽しみにしてます! 2019年になっていますが、いつまでも待ってますよ! (2019年7月27日 2時) (レス) id: cb3cd906f4 (このIDを非表示/違反報告)
花雀 - 続きが楽しみです!!! (2016年11月20日 14時) (レス) id: 7a0edb0cd5 (このIDを非表示/違反報告)
Mae(プロフ) - 白奈さん» 確かめてみたところ、オリジナルではありませんでしたがキーワード設定に不備がありました……ご指摘ありがとうございました! (2016年6月15日 18時) (レス) id: 56d5d2ac75 (このIDを非表示/違反報告)
白奈(プロフ) - 気のせいだったら申しわけないのですが、オリジナル作品になっていませんか? (2016年6月15日 17時) (レス) id: 37bc689230 (このIDを非表示/違反報告)
Mae(プロフ) - らぁらさん» そう言っていただけるととても嬉しいです!期待にそえるようにかっこいい花宮を頑張って書いていきたいと思います。コメントありがとうございました!! (2016年4月17日 21時) (レス) id: 56d5d2ac75 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:Mae x他1人 | 作成日時:2016年3月31日 11時

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