1.眠気の無い部屋.かすみ ページ2
俺は、真横にあるベッドの上で、安心しきった様子で眠っている兄、蓮也に目を向けた。
つい数十分前には
「……いや、数日間ちゃんと寝てないからこそ、熟睡できているのか」
誰に向けたものでも無い言葉が、宙に舞って消えた。
ベッドの横にある小机には空になったコップと錠剤入れ、先ほどまでの体温を測っていた体温計が置いてある。体温計には37.2℃とあり、兄が微熱だったことがわかる。普通の人なら対して問題が無いと思われる微熱でさえも、兄からすれば一大事だ。
数日間眠っていなかった兄も、今はもう夢の中。ならばとポケットからスマホを取り出す。
シックな見た目のスマホは、ここに入って頂いた物だ。
いつもの様にパスワードを入れて、右スクロールを二回。画面上の真ん中には可愛らしいアイコンが見える。
このゲームは、自由形RPG『くらいんく』。名前や容姿、役職、会話でさえも自らで決めることができることで、この時代の超人気作だ。
俺は、このゲームが有名になる前に始めている。俗に言うならば古参だが、新参の方と争うつもりは無い。やり込んでいる為、レベルには差が出ているつもりだが。
慣れた手つきで『くらいんく』にログインする。フレンドとクエストに向かおうと思い、フレンド欄を見ていると、俺の親友とも言える友人がログインしていた。
フリック入力を
TakaI今暇?
『TakaI』という名前は『鷹嶺廻斗』を元にして作った名前だ。多くのゲームはこの名前でアカウントを作成している為、ぼちぼち有名になってはいる。
武器を決めて返答を待つ。が、一向に返ってくる様子がない。
「今忙しいのか」
自分自身をそう納得させた。そうして数秒間悩んだ後、個人クエストに進む。
あっさりとクリアしてしまった。いつもより手応えが無い。何故だろうと首に傾げる。
スクロールをしていると、驚きの言葉が目に入った。
「……ノーマルモードじゃん」
いつもハードモードで進めている俺からしたら、ノーマルモードなんて手応えが無いのも当然だ。
というところまで考えて、恐ろしいことに気づいた。
なんで、ノーマルモードになっているんだろう？
ーー昨日、俺がノーマルモードにしてた。
side:鷹嶺 廻斗
2.代わり映えしない日々と自分.Non→←0.注意事項.かすみ
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Non(プロフ) - 更新しました！遅くなりすみません…。 (2019年12月10日 23時) (
レス) id: 2597f31088 (このIDを非表示/違反報告)
かすみ(プロフ) - Nonさん» 大丈夫ですよ！ 更新していただけるだけで嬉しいです。 (2019年12月3日 19時) (レス) id: ca6a10a6c0 (このIDを非表示/違反報告)
Non(プロフ) - 作成に時間かかっててすみません。中々一気に1話書くことが出来なくて。ご迷惑おかけします……。 (2019年12月2日 21時) (レス) id: 2597f31088 (このIDを非表示/違反報告)
Non(プロフ) - 更新します (2019年11月28日 21時) (レス) id: 2597f31088 (このIDを非表示/違反報告)
かすみ(プロフ) - Nonさん» はい、お願いします。(土下座) (2019年11月28日 20時) (レス) id: ca6a10a6c0 (このIDを非表示/違反報告)
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