疲労度MAX【テニプリ】

控えめに仕事させて.5 ページ5

朝いつもより早く起き、事を済ませ家を出る

今日は「挨拶週間」の日だ。生徒会室、評議委員、生活委員の人達は朝練の連中よりも早く学校に来て笑顔で挨拶をしなければならない。

隈ができてようが、苛ついていようが、関係無い。ただ登校してくる生徒に笑顔で挨拶をするまでが仕事。


ただ、十数名の貴重な時間を割いてまで厳しく指導するのはしたくない。だから決まってその週間の日の集まりの時に言うのだ。

『みんな、苦難と崖っ淵を乗り越えてきたと思う。この行事は一週間で終わる。どうかそれまで耐えきってほしい。全て終わった時、進路指導関係者に君達の名前を伝えたいと思う』

そうすると生徒達はたちまち元気になり、心から笑顔で挨拶をするのだ。現実は、サボったりしたヤツらを後に召集し先生に報告するのだが。

「あっ、白石先輩だ!!」
「ほんまイケメンよね…朝からお顔を見れるなんて」

「おはようございます!!」

女子達の黄色い声援に白石は笑顔で返事する。Aも呆れながら微笑む白石に目を向けた。

「おっ、Aやん。昨日はすまんかったな、後輩相手にからかってしもうたわ。後、自分挨拶せぇへんの?」

『…おはよ。でも私の後輩をからかったからなぁ…あの一年レギュラーの子に包帯の中身教えてあげようかな』

「それだけは勘弁してぇな。そうしな金ちゃんなんて誰も手ェつけられへんのにバレたらどないすんねん。」

『私は白石のその笑顔が崩れるところが見てみたいだけだから』

「はいはい平和の象徴なんやから俺にも優しくせんとかんやろ?ほら愛想よくしぃや」

朝でも爽やかな笑顔を向ける白石に夜遅くまで提出物をやってたAは軽くあしらうこともできないでいた。ぐだぐだぐだぐだと会話が進み結局見かねた石田が連れて行ってくれる様だ。ありがとうのお礼も込めて

『そのまま白石に喝を入れてください師範。そいつ煩悩だらけでムダとかいって断捨離する割には保健室に私物のサプリメントと薬草持ち込んでるんですよ。』と呟いておいた。

「アラァ、Aさんやないのぉ!!お・は・よ・う!!」

『おはよう金色。それよりその胸どうした、なんで私よりも大きいの?』

「知りたい?なら触ってみるぅ?」

いつの間にかAの目の前に立ち胸を突き出す金色にAはまたため息をこぼす。「触りたくない」と言った時には

「小春ゥ!!浮気かぁぁぁ!!」

と彼氏役がこちらに向かってきていた。

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