控えめに仕事させて.3 ページ3
靴を履いて外に出ようとした時に、新一年生と思われる背丈が可愛らしい女の子がAのところに来て
「先輩!!男子テニス部のレギュラー陣が喧嘩してるんですけど、どうすればええですか!?」
と言ってきた。取り敢えず女の子には落ち着いてもらい自分の持ち場に戻れと言ったが、「喧嘩」とはどういうことだろうか?と考えずにはいられなかった
彼等は少し常識が外れているが、迷惑かける性格でもないしはたまた喧嘩をふっかけるような輩でもない。一体誰とタイマン張っているのか
「先輩に付け込まないでください。貴方方のせいで先輩と私達にどれほどの被害があるか…」
「そうだ!先輩が優しいからって仕事を増やして…A先輩に代わって言います!!調子のんな!!!」
威嚇しているのは自分の可愛い後輩だ。だがといって副生徒会長はやりすぎだ。中指は人に上げるものではない。
「いやいや、付け込んでなんかないで?Aが優しいから、俺らに情けをかけてるんや」
「せやせや!!あの平和の象徴に聞いてみぃ?迷惑やないって言うで!!」
そして後輩にも情け容赦ない白石と一氏。それより言い訳が少しばかり幼い。
そして、平和の象徴とはAのことを指す。別の名は『人を怠惰にさせる生徒会長』なのだが、両方それと言って嬉しくない。
「それは先輩が誰に対しても優しいからで__って先輩。仕事終わったんですか?」
中指を未だ下げずに自分の方を向く後輩。「さぁ、ヤツらに一泡吹かせましょう」とAに言ってくる。
『うーんと……みのりちゃん達は取り敢えずこっちに来て?他はもう最終下刻のチャイム鳴るから片付けを。話はそれからにしよう?』
そう言い放つと渋々テニス部もコートに戻り片付けを始め、周りの取り巻きも解散していった。そして二人もA方へ。「ありがとうね」と言って二人の頭を優しく撫でた。
そしてA達は門の外に行く。
「…先輩は優しすぎです。僕、本当に怒ってるんですから」
『でも….生徒会長の仕事が多いのは普通だし。それに私のことを頼ってくれてるからなぁ』
「それがいけないんですよ。先輩は厳しさを覚えましょう。その甘さは時に人をダメにしますからね」
うーん…と悩んでいるポーズを取っている間にチャイムが鳴り響いた。生徒達は急いで門の外へ出る。鳴り止んだ頃には門の中から全員が出ており友達やらなんやらと帰っていた。
門の前には後輩二人と自分、そして男子テニス部だけ。雰囲気は最悪と言える
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山下後輩(プロフ) - ミリイ(灰崎信者)さん» 原哲也ですか!!高校生組でも出せそうですね!!でもちょっと笑ってしまいました。小説は厳しいですがキリがついたら番外編で出したいと思いますね! (2017年11月4日 20時) (レス) id: d71824c5f5 (このIDを非表示/違反報告)
ミリイ(灰崎信者)(プロフ) - 原哲也(ハラテツ)の小説も書いて欲しいです (2017年11月4日 19時) (レス) id: 99fc6b4eef (このIDを非表示/違反報告)
マオ(プロフ) - 有馬さん» ありがとうございます!家庭事情により更新がものすごく遅くなりますが頑張っていきたいと思います!! (2017年6月6日 0時) (レス) id: 9f003b2981 (このIDを非表示/違反報告)
有馬 - すっごい面白いです!!!更新がんばってくださいね^ - ^ (2017年5月20日 22時) (レス) id: a61dc9da8f (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:山下後輩(マオ) x他1人 | 作成日時:2017年4月5日 20時